
ANAホールディングス(HD)は31日、2025年3月期の通期業績予想について、売上高を過去最高となる前期比8.0%増の2兆2200億円(従来予想2兆1900億円)に上方修正した。訪日客の利用増に加え、国内の観光需要や貨物事業が好調に推移する見通し。純利益予想も1100億円から1200億円に引き上げた。
同時に発表した24年9月連結中間決算は、売上高が前年同期比9.7%増の1兆0995億円となり、中間期として過去最高を更新した。旺盛な訪日客需要に加え、日本からのビジネス、観光での利用増加が寄与した。一方、本業のもうけを示す営業利益は整備費や人件費がかさみ、16.5%減の1083億円だった。
m記者会見した芝田浩二社長は、「売り上げをしっかり伸ばしながら、費用面のコントロールを継続し、通期も良い数字を出せるように頑張っていきたい」と述べた。
経営不振に陥っている米航空機大手ボーイングによる影響について、芝田氏は25年度に導入を計画する機材が数カ月程度遅れることを見込み、事業計画を立てていることを明らかにした。
また、為替については1ドル=125円、130円程度が望ましいとの見方を示した。
時事通信