
シンガポール:中国の経済成長を刺激するため北京が金融緩和政策を発表したことを受け、世界最大の原油輸入国であるサウジアラビアでの需要増を期待する市場関係者の見方から、原油価格は2日上昇した。
サウジアラビア時間午前7時30分までのブレント原油先物は36セント(0.5%)高の1バレル72.55ドル、米ウエスト・テキサス・インターミディエイト原油先物は36セント(0.5%)高の68.95ドルだった。
中国は月曜日、2025年に「適切に緩い」金融政策を採用すると発表した。北京は14年ぶりの金融緩和で経済を活性化させようとしている。
「IGのマーケット・ストラテジスト、イープ・ジュン・ロン氏は、「中国当局の政策シグナルが強まったことで、2025年により強力な景気刺激策への期待が再び高まり、原油価格は足元を固めつつある。
「しかし、市場参加者は、典型的な前向きなメッセージだけでなく、より具体的な内容を見たいと考えているため、価格の上昇はまだやや抑制されている」とヤップ氏は述べた。
中国の11月の原油輸入量は、7ヵ月ぶりに前年同月比14%以上の増加となった。
しかし、中国の政策変更は、ドナルド・トランプ次期大統領が提案したいくつかの貿易措置による影響に対抗することはできないかもしれない、とRystad Energyの石油分析責任者であるMukesh Sahdev氏は述べた。
「これ(中国の政策変更)は、せいぜいさらなるマイナス面を防ぐのに役立つ程度だ」と同氏は述べた。
米国では先週、原油と燃料の在庫が増加したと、市場筋が火曜日、米国石油協会の数字を引用して伝えた。
原油在庫は12月6日に終わった週に49万9000バレル増加したと、情報筋は匿名を条件に述べた。ガソリン在庫は285万バレル、留出油在庫は245万バレル増加したという。
米エネルギー情報局による石油在庫の公式データは、サウジアラビア時間の水曜日午後6時30分に発表される。ロイターの世論調査では、原油は90万バレル減、ガソリンは170万バレル増と予想されている。
ロイター