
リヤド: サウジアラビアの5000億ドルを投じたギガ・プロジェクトNEOMは、2026年の操業開始計画を進める紅海港に王国初の完全自動化遠隔操作クレーンを設置した。
次世代型船舶対陸クレーンと電動ゴムタイヤ式ガントリークレーンの納入は、世界最大のコンテナ船を収容するターミナル1の開発における重要なマイルストーンとなる。NEOMは、この施設をアジア、ヨーロッパ、アフリカを結ぶ世界的な物流ハブとして位置づけることを目指している。
この施設は、貿易、物流、産業能力の強化を通じて経済の多様化に貢献することで、サウジアラビアのビジョン2030を支援する。世界のサプライチェーンが弾力性と効率性へとシフトするなか、紅海という戦略的なロケーションにあるNEOMは、アジア、ヨーロッパ、アフリカを結ぶ重要なリンクとして位置づけられている。
NEOM港のショーン・ケリー代表取締役は、次のように述べている: 「最初の自動化クレーンの到着は、先進的で将来に備えた港湾の基礎を築く上で、具体的なマイルストーンとなる」
「私たちは、サウジアラビア北西部の産業成長を加速させるだけでなく、性能、効率性、技術革新の新たなベンチマークを設定し、王国とその先の地域にとって不可欠な貿易のゲートウェイを確立しています」と付け加えた。
新しいクレーンは、人間工学に基づいたワークステーションからの遠隔操作を可能にしながら、高効率のオペレーションを可能にする。
900メートルの岸壁や水深18.5メートルの水路などのインフラ整備により、スエズ運河を通過する最大級の船舶にも対応できるようになる。ターミナル1はまた、水平輸送の自動化を特徴とし、物流能力と地域の産業成長を後押しする。
インフラのアップグレードと並行して、港湾は地元の人材育成にも投資している。専門的なプログラムでは、女性を含むサウジアラビアの労働者を遠隔クレーン操作などのハイテク業務向けに訓練している。現在、サウジアラビアのタブーク地方から10人の研修生が、技術研修と指導を組み合わせた2年間のプログラムに参加している。
研修生のHajjer Alatawiさんは、 「この経験を通じて、港湾物流は単に貨物を運ぶだけでなく、チームワーク、正確さ、責任感など、はるかに複雑なものであることが分かった。より多くのサウジアラビア女性がこの分野に参入しているのを見ると、性別ではなくスキルによって産業が定義される未来に希望が持てる」と語った。
プレスリリースは、サウジアラビアの労働者にハイテク技術を身につけさせることで、「NEOM港は、地域経済の回復力を可能にし、サウジ・ビジョン2030の目標を前進させる、持続可能で多様かつ革新的なエコシステムの触媒となるというNEOMのビジョンを支援している」と付け加えた。