『フォートナイト』の開発元であるエピックゲームは金曜夜に、エピックゲームに対するAppleの報復であると同社が捉えるものを、止めさせて欲しいと裁判所に訴えた。iPhoneの製造会社であるAppleは、Appleのアプリストアからエピックゲームのアカウントを削除している。

エピックゲームは、同社のゲームをアプリストアに戻し、開発元である同社アカウントを復元するよう仮差し止めを申請した。申請は米カリフォルニア州北部地区連邦地裁に提出された。

仮差し止めされなければエピックゲームは「修復不可能な損害を被る」ことになるとし、仮差し止めの措置を得るほうが「損害バランスはエピックにとって遥かに好都合となる」ともしている。

申請書類は、iPhone製造元であるAppleを「いかなる競合他社の参加をもあからさまに禁止」することで独占を維持する「独占主義者」と表現している。

先週後半にAppleは、同社Appleストアからエピックゲームのアカウントを削除した。両社は、AppleのiPhoneにおけるアプリ内課金の規約を巡り、Appleが独占行為を働いているとの告発で係争中であった。

Appleは先週、この措置は、他の何百というアプリ開発者の採用するソフトウェア用ツールである、エピックゲームの『アンリアルエンジン』までには及ばないと述べた。

しかしこの措置は、iPhoneユーザーたちが、『フォートナイト』を始めとするエピック社が権利を有するゲームをAppleアプリストアからダウンロードできなくなることを意味する。

「これは、Appleの独占に果敢に意義を唱える他の開発者たちに対する明白な警告でる。自分たちのルールに従わないのであれば、iOSを使用する10億ドル規模の消費者からお前を削除する、我々に逆らえば、我々はお前の事業を破壊する、というものである」とエピックゲームは金曜日の申し立てで述べた。

ゲーム開発元として人気のあるエピックゲームが、iPhoneユーザーたちがAppleのアプリ内課金システムを使わずに直接アプリ内課金できる機能を導入したのを受け、Appleはエピックゲームの口座を削除していた。Appleのアプリ内課金システムは30%の手数料を徴収している。

エピックゲームが直接課金機能を外せば、『フォートナイト』をアプリストア内に戻してもよいとAppleは述べている。しかしエピックゲームはこれを拒否し、Appleの要請に従うことは、「iOS上でのアプリ内課金の独占を続けるAppleに共謀」することになると主張している。

ロイター