
インド、グルガーオン:日本の最も人気のあるレストランチェーンの1つが、史上最高の業績になりうるものの販売に乗り出している。それは、インドでのカレーの販売だ。
CoCo壱番屋は世界中で1,400店以上の店舗を持っているが、同社のオーナーは世界で2番目に人口が多い国で、しきりに足がかりを見付けようとしている。
しかし、同社の独特の濃い茶色のソースと、もちもちとしたライスが特徴的なカレーを使った料理が、数千年以上にも亘って磨き抜かれた在来式のカレーに慣れた食事客を魅了することができるかどうかは、まだ分からない。
「私たちはインドカレーと張り合うためにここにいるのではありません」と、壱番屋インディア(Ichibanya India)のデベシュ・スリバスタバ最高経営責任者補佐は語った。
「私たちにはインドカレーとは少々違う風味豊かな日本のカレーがあります…そして、今までのところ、反応はとても良いのです。一度食べに来てくれた人々も、また戻って来てくれます」
宗教的に要求されていることや、現地の人々の嗜好に配慮して、ビーフはCoCo壱のカスタマイズできるメニューから外されている。
その代わりに、パニールやナスのような食材がメニューに入っていて、これにより、同チェーンのインドと日本という二重の起源を反映した独特の世界的なハイブリッド料理となっている。
カレーは数千年前にインドで発祥したが、19世紀後半に、イギリスの船員たちがこれを日本に紹介し、カレーはそこで、食べてホッとする愛すべき国民食へと進化した。
自由に使える収入が増加したので、インドは日本企業にとって魅力的なマーケットであり続けている。日本企業は事業を海外に拡大することによって、自国での個人消費の減少を埋め合わせたいと考えている。
壱番屋は1つのカレーを愛するもう1つの国、タイでの成功の足跡が、同チェーンがインドで成功できることの証しだと信じている。
「最初のうちは、高い関心が集まるでしょう」と、作家兼フードコラムニストのカヴィタ・デーヴガン氏は語った。
「もしこのカレーがインド人の舌に合って、それほど馴染みがない味であれば、チャンスはあります」
新型コロナウイルスのパンデミックの間、レストランによく行く人々の多くが財布のひもを固く締め、自宅で食事している時期に、壱番屋はインドで開店するという挑戦が困難を伴っているにもかかわらず、問題にしなかった。
同社の最初のフランチャイズ店は、首都ニューデリーの近くで8月に開店し、すぐに地元の人々の興味をそそった。
日本のソースの風味と、玉ねぎ、トマト、こちらのスパイスが一杯入った馴染みのあるインドの在来式のものが、どうしてこうも対照的なのかということを考えながら楽しんでいる、と食事客たちは語った。
「この味はとても癖になりそうです」と、アーカシュ・ナクラさんは語った。「もと、もっと、もっと食べたくなります」
AFP通信