
ソウル:テスラとゼネラルモーターズに電気自動車用バッテリーを供給している韓国のLG化学は、電気自動車市場の発展に伴い、新会社を設立してバッテリー事業を分社化する計画だと述べた。
この動きは、LG化学が最近の四半期に自動車用バッテリー事業で利益を上げた後に起こった。LG化学は欧州の自動車メーカーからの需要の増加と、テスラ車で使用される円筒形電池の販売増加により、さらに収益を上げることが見込まれている。
韓国の石油化学メーカーのトップであるLG化学は、新しい成長の原動力として自動車用バッテリーに長い間賭けてきたが、約10年前に製造を開始して以来、この事業で年間利益を上げたことがなかった。
しかし、テスラの台頭とヨーロッパでの厳しい排出ガス規制が拍車となり、自動車メーカーはより多くの電気自動車を求めていることから、自動車用バッテリー事業への期待が高まっている。
LG化学は、中国のCATLや日本のパナソニックと競合する同事業を分社化するタイミングは適切だったと述べ、それは同社が自動車用バッテリー事業で「構造的利益」を上げ始めているからだと語った。
LG化学は12月に立ち上げる新事業について、今年は13兆ウオンの収益を見込んでいるが、2024年には30兆ウオン(255億ドル)以上の収益を達成することを目指していると語った。
完全子会社の「LG エナジーソリューション(仮称)」には、自動車用バッテリーだけでなく、スマートフォンやノートパソコンで使用されているLG化学の小型電池とその蓄電システムの部門も含まれる予定だ。LG化学の株価は5.4パーセント下落した。
「LG化学に投資している多くの投資家は、分社化されるバッテリー事業を間接的にだけ保有することになるでしょう」と大信証券のアナリスト、ハン・サンウォン氏は述べた。
同氏はまた、テスラが高度なバッテリー技術を公開する可能性のある「バッテリーデー」に先立ち、投資家が利食いしているとも述べた。
LG化学はバッテリー部門の株式市場への上場を検討すると述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
同部門を独立した会社にすることは、同事業への投資を呼び込むのにも役立ち、注文が増えるにつれて生産能力を拡大するため、多額の設備投資が必要になると、LG化学は述べた。
ロイター通信