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バイデン氏、イスラエルへのハマスの攻撃を「純粋な悪」と非難

バイデン氏の発言はこれまでで最も明確にイスラエルへの支援を示すものだった。(AP通信)
バイデン氏の発言はこれまでで最も明確にイスラエルへの支援を示すものだった。(AP通信)
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11 Oct 2023 06:10:20 GMT9
11 Oct 2023 06:10:20 GMT9
  • バイデン氏は、7日の奇襲攻撃で少なくとも14人の米国人が死亡したことも確認した

ワシントン: 10日にジョー・バイデン大統領は感情的な演説の中で、米国の同盟国であるイスラエルへのハマスの攻撃を「純粋な悪」だとして非難し、米国政府はさらなる軍備を当該地域に配備する準備ができていると述べた。

パレスチナの武装組織は、一家全員の殺害、女性へのレイプといった残虐行為を行ったと、憤慨するバイデン氏はホワイトハウスから語り、「はらわたが煮えくり返るような幼児の殺害の報告」にも言及した。

同氏はテレビ放送された演説で、「この世には、文字通りに、純然たる混じりけのない悪が世界に解き放たれる時がある」と、押し殺した声で述べた。

「これは純粋な悪の所業だ」

また、バイデン氏は、7日の奇襲攻撃で少なくとも米国人14人が死亡したこと、多数がハマスに捕らわれていることを確認した。ハマスは、イスラエルが近付くガザへの攻撃について市民に警告しなかった場合、人質を殺すと脅している。

少なくとも20人の米国民がいまだ行方不明となっているが、これは人質の総数ではないと、バイデン氏の国家安全保障担当補佐官であるジェイク・サリバン氏は述べた。

ハマスは、バイデン氏のコメントはイスラエルによる「犯罪を隠そうとする企て」だと反駁した。

ハマスの「胸の悪くなるような」攻撃による死者数が900人を超える中で、バイデン氏の発言は、イスラエルへの支持をこれまでで最も明確に示すものだった。ガザの当局も、イスラエルの空爆で900人が死亡したと報告している。

カマラ・ハリス副大統領とアントニー・ブリンケン国務長官を両脇に従えたバイデン氏は、「我々はイスラエルと共にあり、同国が必要とするものを必ず確保できるようにしていく」と述べた。

80歳のバイデン大統領は、イスラエルにおける大虐殺をいつになく生々しく描写して、自身のメッセージを強調した。

「自分の体で我が子を守ろうとして虐殺された親たち」と、バイデン氏は10分間の演説の中で述べた。

「平和を祝う音楽フェスティバルに参加中に皆殺しにされた若者たち。レイプされ、暴行を受け、戦利品として見世物にされた女性たち」

地域的惨禍へのおそれが高まる中、レバノンの武装組織ヒズボラと同様にハマスも支援している宿敵イランについても、バイデン氏は同じように率直だった。

「いかなる国や組織、この状況を利用しようと考える何者にも、私は一言伝えたい、『利用するな』と」

大統領の演説は予定より1時間以上遅れ、この間にバイデン大統領とハリス氏は攻撃以降で3回目のベンヤミン・ネタニヤフ首相との話し合いを行っていた。

ネタニヤフ氏は、この電話の中で今回の攻撃を「ホロコースト以来の野蛮行為」だと表現したと語った。

これ以前にバイデン氏は、厳重に守られたホワイトハウスのシチュエーションルームでこの危機について話し合うために国家安全保障関係の高官たちと会議を行う自身の写真を投稿していた。

米国は今、迎撃システム「アイアンドーム」用のミサイルを含むイスラエルへの支援を「急拡大」していると、バイデン氏は述べた。

米国政府は、自国最大の空母をイスラエルにより近付けるよう指令を出しており、バイデン氏は、イスラエルの敵を止めるために必要ならば、「追加の軍備」を動かす準備ができていると述べている。

しかし、米国当局は情報の精査を続けていると述べたものの、今までのところ米国はイランの直接的関与の証拠をつかんではいないと、ロイド・オースティン国防長官は語った。

「連帯とサポート」を示すため、ブリンケン氏が12日にイスラエルを訪問すると、国務省は発表した。

一方、双方で死者数が増える中、ホワイトハウスはイスラエルに自制を求めるそぶりを見せなかった。

「超えてはならない一線を引くためにここにいるのではない」と、サリバン氏は記者らに述べた。「イスラエルの安全と安心を確保するために必要とされる限り、支援を行っていく」

米国は、支援のために人質問題のエキスパートたちをイスラエルに配備したが、「現在のところイスラエルに部隊を派遣してはおらず、この件は今のところ、ここまでにしておきたい」と、サリバン氏は述べた。

来年の米国の選挙を前にして、共和党員が民主党の大統領をイランに対して甘いと非難する中、バイデン氏の対応は国内で注視されている。

サリバン氏は、大統領のイスラエルへの注力を強調し、40年にわたってネタニヤフ氏を知るバイデン氏にとって、ここ数日は「感情的な」時だったと述べた。

「皆さんも大統領の声を聴いたと思う」と、同氏は語った。「これは我々にとって個人的なことだ」

AFP

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