
サラ・アルファイズ
サーシャ・アル・マソウディ
ファハド・アブドル・ジャダエル
リヤド/ジェッダ: パンデミック後の見通しの改善に加えて、原油価格が上昇していることから、サウジアラビアは今年の財政赤字が縮小すると見込んでいる。
しかし、サウジ財務省の予算見通しによると、2022年に財政赤字は520億サウジリヤル(139億ドル)になると、サウジは見込んでいる。
ある独立系財務アナリストによると、2022年の予算の指標は、「合理的な公共支出による経済・財政成長を目標に据えている」という。タラット・ハーフェズ氏は、非石油部門のGDPの伸びと民間部門の業績が、予想されているサウジの財政状態を下支えしていると述べた。
「効率的な支出も、このような良い結果を達成する上で大いに役立った」と、同氏は述べた。「最後に、サウジが民営化に注力していることも、政府の歳入増加と歳出減を支えることになるだろう」。
2022年、サウジアラビアの歳入は9030億サウジリヤルに達し、一方の歳出は9550億サウジリヤルになると見込まれている。
この予測は、財政規律の強化と非石油収入の増加により、今年の上半期にサウジの財政赤字が大幅に縮小したことを受けたものだ。同期の赤字は92%減の120億サウジリヤルとなった。
HE Mr. Al-Jadaan: The actual performance indicators for #Budget_2021 confirm that the structural reforms and the Government’s initiatives and programs are progressing steadily. https://t.co/PFFUGBcEzz
— وزارة المالية السعودية (@MOFKSA) September 30, 2021
30日の予算に関する声明の中で示された財務省の予測によると、サウジアラビアの国家債務は、来年度にはGDPの31.3%に相当する9890億サウジリヤルになると見込まれている。
同声明によると、来年度の債務は、今年見込まれている同国のGDPの30.2%から大幅に増加する予定だ。来年は、債務の元本返済額が760億サウジリヤルに達すると同省は述べ、「中期的には、公的債務水準は一定に保たれると予測される」と付け加えた。
「財務省と国家債務管理センター間の調整を通じて、中期的な債務戦略の枠組みの中で年間借入計画が作成されている」と、同声明は発表した。
同省は、経済活動の回復と「2021年上半期の好成績を踏まえた」サウジの貿易収支の改善を前提に、2022年の同国のGDPは7.5%成長すると予想している。
政府は、2022年にGDPの約1.6%になると見込まれている財政赤字を懸命に抑えようとしている。
「この予算編成前の声明で目立った主な要素は、全ての主要な経済・財務指標の着実な改善を示している」と、エコノミストのモハメド・ラマディ氏は述べた。
「新型コロナウイルスのパンデミックの再燃や、現在の原油価格の強気の流れの変化などのリスク予防策として、石油収入と非石油収入の予算編成では保守的なアプローチを継続する必要がある」。