アラブニュース
リヤド:ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が発表したNEOM(サウジアラビアのスマートシティプロジェクト)の産業都市「OXAGON」は、海洋産業を中心とした「ブルーエコノミーの青写真」になると、NEOMプロジェクトのナドミ・アル・ナスルCEOが火曜日アラブニュースに語り、その施設によって船から工場までの時間が最大で1日に短縮されると述べた。
同氏によると、この産業都市はNEOMの「再生可能で革新的な構造」へのコミットメントを反映したものであり、OXAGONは海に浮かぶ地区によって「海を都市化」することで土地を創出する。そこでは多目的施設や住宅地に支えられた海洋研究インキュベーター組織、温室や海洋学研究所が構築されるという。
「海洋資源を持続的に利用することで、この都市は経済成長、生活向上、雇用創出、海洋生態系の健全性維持を実現する、ブルーエコノミーの青写真となるでしょう」
OXAGONの戦略的な立地は、物流を再定義し、NEOMと王国に東部および西部のグローバル市場への加速的なアクセスを提供するだろうと彼は付け加えた。
「OXAGONが投資するデジタルテクノロジーにより、世界初の、そして完全に統合された次世代の港湾とサプライチェーンを持つ都市の1つになるでしょう」
「これが意味するところは、サプライチェーンの時間を2~3週間短縮し、船から工場への配送を12~24時間以内に迅速化する能力を持つということです」とアル・ナスル氏は詳細を語る。
同CEOは、NEOMの半自律的な将来性も含め、この産業ハブの構造規制が「イノベーションを推進し、商業エコシステムを育成し、成長を生み出す」ためのビジネス環境を生み出すと、希望を持って捉えている。
「OXAGONは、シームレスなビジネスジャーニーのためのワンストップショップとなり、あらゆる段階でサポートを提供するでしょう」とアラブニュースに語った。
工業化と持続可能性のバランスを保つことについての質問に対し、同CEOは独特の八角形のデザインについて言及し「NEOMの自然環境の95%を維持し、土地への影響を最小限に抑え、海岸線を保全し、地形の全体的な利用を最適化することができます」と主張した。
「この都市の構造は、テクノロジーとエコロジー、産業と自然のバランスを取るという、OXAGONの理念を象徴しています。また、低コストの100%クリーンエネルギーとネットポジティブなエネルギーインフラにより、この都市で事業を展開することで、さまざまな形で変化に影響を与えることができるでしょう」とアル・ナスル氏は説明する。
「OXAGONは、優れた生活環境と産業の発展は相反するものではないということを証明するという、NEOMの使命を再確認するプロジェクトとなるでしょう」と語った。
アル・ナスル氏は「この都市は、人々の生活の質を優先する『人々を中心としたアーバニズム(都市主義)』を支持するものなのです」と強調した。
「この都市は、人、産業、技術が調和して共存し、世界に最大の影響を与え、地球には最小の影響しか与えない場所となるでしょう。設立当初からデータとテクノロジーがDNAに組み込まれた、高度な認知機能を持つ都市となり、住民のニーズに適応するだけでなく、それを先読みして進化することが可能になります」
OXAGONが注力する分野についての質問に対し、アル・ナスル氏は、7つの優先製造分野において、スマートな工場と未来の製品を確立すると述べた。再生可能エネルギー、水技術イノベーション、サスティナブルな食料生産、健康とウェルビーイング、ゼロエミッションの自律型モビリティソリューション、そして最新の建築手法の研究である。
「これらはすべて、私たちがOXAGONとNEOMで行うすべてのことを支える、実現可能な技術とデジタルソリューションが活用されます」と同氏は付け加えた。
この都市には、水素経済の基盤を支える世界最大の水素製造施設が設置される。この工場は、低コストでゼロカーボンのクリーンエネルギーへのアクセスを提供可能だ。
また、OXAGONは研究開発に大きな投資を行うと同氏は語る。「教育、研究、イノベーションのエコシステムを受け入れるOXAGONのイノベーションキャンパスの開発は、新しいアイデアを実現させ、洗練された製品を研究室から市場へと加速させる空間を提供します」
アル・ナスル氏は、OXAGONが大学、業界団体、インキュベーターと提携し、製造技術、先端材料開発、製品設計の革新に参画すると述べている。