
ゼネラルモーターズ(GM)とホンダは、GMの次世代アルティウム(Ultium)バッテリーを使用した、低価格の電気自動車を共同開発する予定であるとを発表した。
ミニクロスオーバーを含むこのモデルは、2027年に北米で販売開始される予定だ。
GMのグローバル商品開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるダグ・パークス氏は2日の声明で、新型シボレー『エクイノックスEV』より低価格の電気自動車を開発予定であると述べた。GMは来年、約3万ドルから購入できる小型SUVである、電気自動車版エクイノックスを発売する予定だ。
両社は、2027年から世界中で販売される数百万台のEVの製造に向けて、バッテリー化学、車両エンジニアリング、製造において提携し、コスト削減を図る。
Edmunds.comのシニアマネージャーであるアイバン・ドゥルーリー氏は、3万ドルを下回る価格で、1回の充電で300マイル以上走行できるEVは、世界中のバイヤーにとって魅力的であると話す。「この価格帯であれば、ガソリン車と電気自動車の両方を検討する人が非常に多いのです」と、ドゥルーリー氏は言う。「今売りに出されているものを見ても、この価格帯で販売されているEVで、長距離走行ができるという条件を満たすものはありません」
ドゥルーリー氏曰く、ホンダは長年米国で自動車を製造してきており、GMと協力する際も大きな調整は必要ないはずだという。
ホンダは現在、GMのバッテリー技術を必要としており、この契約により、デトロイトの自動車メーカーと協力し技術を獲得することができ、さらに開発コストも分担することができる。モーニングスターのアナリスト、デビッド・ウィストンは、「GMは、費用のかかる電気自動車へ移行するための資金確保のため、コストを分担することができます」と話す。
両社は昨年、GMがアルティウムブランドの電気自動車アーキテクチャとバッテリーシステムを使い、ホンダとアキュラでそれぞれSUVを1台ずつ開発すると発表している。その際両社は、ホンダのSUVの名前は「プロローグ」となる予定で、両SUVのボディ、インテリア、走行特性はホンダが設計すると発表していた。プロローグは2024年初頭に発売予定で、アキュラのSUVも続けて販売開始となる予定だ。
また、ホンダは昨年6月、2020年代後半に電気自動車を独自開発する予定であると発表している。
GMとホンダは長年にわたってうまく提携してきた。2013年、両社は次世代燃料電池システムと水素貯蔵技術の共同開発に着手した。
2018年にはホンダとGMが、主に北米市場向けの電気自動車用電池の開発で提携すると発表している。
AP