
ファハド・アブドル・ジャダエル、ウィダード・タレブ
リヤド:サウジアラビア政府高官は、歴史的都市アル・ウラーへの過去12ヵ月間の訪問者数が、予想を遥かに上回る25万人以上になったと述べた。
アル・ウラーの開発組織は既に、2025年までに訪問者が100万人に達するのを見込んで、広大な敷地を確保した。
「この計画は、都市の本質を保全するためのものだ。私たちは観光地化させて、過度に多くの人々を呼び込んで景観を壊すことは望んでいない」。アル・ウラー王立委員会(RCU)のエグゼクティブ・ディレクター(ホテルおよびリゾート担当ヘッド)であるジョン・ノーザン氏はアラブニュースの取材に対し、このように述べた。
「そのため、私たちは訪問者に対し、非常に慎重に創造、管理された中での体験を提供していくつもりだ」と、ノーザン氏は続けた。
そのような思いを込めて提供されるものの一つが、バンヤンツリー・ホテル(Banyan Tree Hotel)だ。79のヴィラを持つ広大な名所となる予定で、今年10月にオープンする。
この計画は、都市の本質を保全するためのものだ…。私たちは訪問者に対し、非 常に慎重に創造、管理された中での体験を提供していくつもりだ。
ジョン・ノーザン―RCUエグゼクティブ・ディレクター(ホテルおよびリゾート担当ヘッド)
バンヤンツリー・ホテルの近くには、価値あるマラヤ・ホールもある。このホールは世界最大の鏡張りのビルで、成長を続けるアル・ウラーの文化的景観の中心をなすものだ。
また、RCUはアル・ウラーの旧市街も開発中で、10月には30部屋を持つブティックホテルをオープンさせる。
「旧市街はまったく異なるものとなる。時間を遡り、非常に独特な体験をしているような気持ちになれる」と、ノーザン氏は話した。
アル・ウラーは、2,000平方キロの広大なシャラン自然保護区の再生も行った。ここは貴重なアラビアヒョウの保護区域となっている。
「この地において、私たちは素晴らしいホテルを2棟建設する。一つは、フランスの建築家であるジャン・ヌーヴェル氏の設計によるもので、山の中に造られる計画だ」。ノーザン氏はこのように話した。
この名所界隈には、国際色豊かな高級料理のレストランも複数ある。
「食事と飲み物は既に、アル・ウラーの強みになっている」と、彼は続けた。
この都市のレストランの多くはこれまで、観光客の多寡に基づく季節営業となってきた。しかし、RCUは、来年からは通年での営業になるとしている。
RCUの一部の構想は、地元のコミュニティを取り込む内容となっており、そうしたコミュニティを対象とした研修プログラムが提供されることになっている。
「アル・ウラーの人口は42,000人。私たちはできる限り多くの人を雇用し、研修の機会を与えるつもりだ」。ノーザン氏はこう述べるとともに、RCUが語学スクールを既に開校し、ホテルマネジメントの学校も間もなく開校させると付言した。