
アラブニュース
リヤド:サウジアラビアの2022年の経済は、中国やインドなどのアジアの大国、および西ヨーロッパや北米の伸び悩んでいる経済国をしのぎ、最もペースの速い成長率になりそうであると報告された。
『エコノミスト・インテリジェンス』に掲載されたレポートによると、王国の今年の国内総生産は7.5%に達する見込みで、2011年以降最も速いペースの成長率になるという。
王国の経済成長の主な要因は、エネルギー価格の上昇、石油・ガス生産量の増加、エネルギー・非エネルギー部門への大規模な投資、大規模な新型コロナウイルス感染症ワクチン接種プログラムの展開の成功であると、このレポートは指摘している。
さらに、サウジアラビアの実質GDP成長率は、2023年には5%に近い堅調なペースとなり、その後2024年から2026年にかけては安定した適度な成長へとペースを落とし、3%程度になるとしている。
2022年のサウジアラビアの経常収支は、2021年の440億ドルから増加し、約1,630億ドルの黒字となる可能性が高い。
サウジアラビア中央銀行が米国連邦準備制度理事会と足並みを揃えて金融引き締めを続けているため、2022年の消費者物価インフレ率は平均で約2.5%となり、2023年にはさらに低下することが予想されると、レポートは付け加えている。
王国で現在進められている規制改革がビジネス環境を改善し、外国からの投資を呼び込んでいるとも指摘した。
これらの改革は、民間部門の経済への参加を後押ししているとともに、労働市場の支援にもなっている。
「企業優先の改革によって起業が容易になり、外国企業の経済への投資も容易になった。この2つはどちらも、ビジョン2030戦略に基づく王国の長期開発計画の基礎である」と、レポートは説明する。
さらに、改革が順調に進み、王国の戦略的プロジェクトや成長分野への資金流入が続けば、サウジアラビアの経済見通しは引き続き有望であると付け加えている。
8 月には国際通貨基金(IMF)が、サウジアラビアの GDP は 2022 年に 7.6%拡大すると予測している。
IMFの第4条協議報告書によると、王国のインフレ率は2022年に2.8%となる見込みである。
「流動性と財政支援、ビジョン2030の下での改革の勢い、高い原油価格と生産量が経済回復を助け、堅調な成長、抑制されたインフレ、および回復力のある金融部門を実現している」と、IMFはプレスリリースで述べた。
IMFの報告書は、金利の引き上げはサウジアラビア経済に限定的な影響しか与えない見込みであると指摘した。
さらに、非石油活動からより多くの税収を得るための税制および歳入管理の改善が、サウジアラビアの財政再建の助けになると述べている。