
ファハド・アブドゥルジャダエル、ニーマル・ナラヤナン
リヤド:サウジアラムコは、サウジアラビアにおける人工知能(AI)エコシステムの構築と商業化を目的とした新しい戦略的プロジェクトを立ち上げた。
このプロジェクトは「アラムコグローバルAIコリドー」と名付けられ、9月13日にリヤドで開催されたグローバルAIサミットでアラムコの社長兼CEOのアミン・ナーセル氏が明らかにしたものだ。
ナーセル氏はグローバルAIサミットの基調講演で次のように述べている。「グローバルAIコリドーは、複雑なAIソリューションの開発と商業化、サウジアラビアの人材の育成、サウジアラビアのスタートアップ企業に対する支援のほか、グローバルパートナーとともにサウジアラビアのAIエコシステムを構築することを目的としてデザインされている。コリドーには、AIデリバリーファクトリー、AIアカデミー、AIベンチャースタジオ、独自のR&D AIラボが含まれている」
ナーセル氏は講演の中で、サウジアラビアの中小企業は今後前進するためにAI技術を導入する準備を整えておくべきだと指摘している。
同氏は「我々はすでにエネルギーのリーダーであり、AIでもリーダーになれる」と語る。
また、同氏は「AIの目的は人間の判断力を補完することであり、それに取って代わるものではなく、人間と機械の能力を最適な形で組み合わせたものだ」と付け加えている。
さらにナーセル氏は、サウジアラビアはG20諸国の中で最も急速に経済成長している国であり、サウジアラビアは前進するために AI を活用すべきだと語っている。
同氏はまた、AI技術の活用は、アラムコがサイバーセキュリティの脅威に効果的に対処するのに役立っていると指摘した。
ナーセル氏によると、アラムコは地質学分野でAIを効果的に活用しており、ディープラーニング技術により、従来は数か月かかっていた成果を数分で達成できるようになったという。
9月13日から15日まで開催されるグローバルAIサミットでは、経済的流動性、ヘルスケア、人間の能力開発、スマートシティといった重要なテーマに対するAIの影響について話し合われる予定だ。