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リヤド: 米連邦準備理事会(FRB)が1980年代以降で最も積極的な利上げを行ったことで、世界中のいくつかの通貨が対米ドルの最安値圏に下落した。
米国連邦準備理事会(FRB)は9月21日、短期金利を0.75%引き上げ、3~3.25%とした。
この発表以来、複数の投資家が他の市場から資金を引き出して米国への投資に回したため、世界の金融市場は不安定な状態に陥った。
ロイター通信のデータによると、中国本土の人民元(オンショア人民元)は1米ドル=7.2人民元に向かって下落しており、昨年の同日から10.9%下落。中国人民銀行は、自国通貨を保護するための防衛策を講じている。
インドルピーは26日、対米ドルで8.7%急落し、史上最安値の1ドル=81.67インドルピーに達した。
英ポンドはFRBの利上げ直後から下落を始め、26日に史上最安値を更新した後、回復の兆しを見せた。
このポンド下落は、リズ・トラス新政権が発表した減税措置の影響も受けたものだ。
26日にポンドは一時、1985年に記録した最安値を下回る1.0327ドルまで下落し、その後は若干、値を戻した。
パキスタン・ルピーもFRBの利上げを受けて急落し、1ドル=233.79パキスタン・ルピーとなった。
他の主要通貨であるエジプト・ポンドとオーストラリア・ドルは、年初来でそれぞれ19.5%、11.1%の下落となった。
一方、シカゴ連銀のチャールズ・エバンス総裁は27日、FRBは金利を4.50%から4.75%の範囲に引き上げる必要があると述べた。
サウジアラビアは、ドルペッグ制による固定相場制を採用している。
ドル/サウジアラビアリヤルのスポットレートは、サウジ中央銀行が民間部門の商業・金融需要を満たすため、国内銀行にドルを供給していることから、1986年6月以降、1ドル=3.75リヤルで変わらずに推移している。