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ロンドン: 10月5日に開催されるOPECプラスの総会で原油の減産が合意される可能性があることから、金曜日に原油価格が5週間ぶりの上昇を記録した。
金曜日に期日を迎えるブレント原油先物11月限は12時36分(グリニッジ標準時)までに24セント(0.27%)下落し、1バレル88.25ドルとなった。
より活発に取引されている12月限は79セント安の86.39ドルとなった。
米ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油先物は73セント(0.9%)下落し、80.50ドルとなった。
UBSのアナリスト、ジョバンニ・スタウノボ氏によると両限月は前場に1ドル以上上昇したが、その後、欧州株式が上昇を抑え、ドル高もあり1ドル下落した。
石油ブローカーPVMのスティーブン・ブレノック氏は「市場関係者が世界経済への懸念と石油供給の引き締め見通しを巡り価格変動を常態化させています」と話す。
ドルは週初めの20年来の高値から下落したが、米市場が開くと上昇した。
ドルの上昇は他の通貨を保有する買い手にとってドル建ての石油がより高価になることを意味し、コモディティへの需要を減少させる。
それでもブレントとWTIは週足で2%程度の上昇が見込まれている。
これは8月以来の週足上昇となり、今週つけた9カ月ぶりの安値に続くものとなる。
石油輸出国機構加盟国と非加盟協力国が10月5日の会合で日量50万から100万バレルの生産枠削減を検討するとの見通しが市場で価格を下支えする材料となった。
OANDAのシニアアナリストであるエドワード・モヤ氏は「原油需要の見通しが悪化しているため、エネルギートレーダーがOPECプラスの減産を確信するまで原油は反騰しないでしょう」と話す。
アナリストは世界経済の減速や金利上昇に伴う需要懸念が原油価格の重しとなっているため減産を予想している。
ブレントとWTIの価格は23%の大幅下落で第3四半期を終えることになりそうだ。
PVMのブレノック氏は「来週は原油価格が背中を押され反発するだろう」と話す。
また、ロシアが金曜日にウクライナの4州をロシアに併合する準備を進めており、欧米諸国がモスクワに対する制裁を強化せざるを得なくなる可能性があることから、各アナリストは買いが持ち直すと予想している。
EU諸国はウクライナ戦争を仕掛けたロシアに対するEUの第8次制裁措置について大枠の合意に達したと、金曜日、ロイター通信は3人の外交筋から聴取した。