
ニルマル・ナラヤナン / ヤナ・サルーム
リヤド:サウジアラビアは、2035年までに年間4400万トンの炭素回収目標を掲げ、2060年までに排出量のネットゼロを達成することで、より高いレベルで環境維持を実現しようとしている。
エジプトのシャルム・エル・シェイクで開催されたサウジ・グリーン・イニシアティブで、サウジアラビアのエネルギー大臣であるアブドルアジーズ・ビン・サルマン王子は、同国は最も低いコストでクリーンな水素を製造するために熱心に取り組んでいると語った。
サウジアラムコは10日、サウジアラビアの東海岸ジュベイルに、2027年までに最大で年間900万トンの二酸化炭素を貯留する能力を持つ炭素回収・貯留ハブを設立することを、同国のエネルギー省と共同で発表した。
これは、エネルギー経済が地政学に巻き込まれ、市場の変動やビジネスの不確実性がある中、また環境の立場が揺らぐ中で開発が始まったものだ。
「世界は、サウジアラビアが最大の原油輸出国であることを理由に、私達を磔にすることを望みました。私達が望んでいるのは、人々が私達と考えを同じくし、口先だけではなく行動で示すことであり、世界中の国々に自らの行いについて責任を持ってもらうつもりです」とアブドルアジーズ王子は語った。
水素製造の発展について、アブドルアジーズ王子はこう述べている:「グリーン、パープル、イエロー、ピンクなどと呼ぶ必要はありません。水素の標準化に取り組み、クリーンな水素、低炭素な水素と呼ぶ必要があります。最終的には、水素の品質について合意し、人々が納得して購入できるようにしなければなりません」
アブドルアジーズ王子はまた、水素製造を世界的により安価なものにする必要性についても言及した。
「私達には競争上の優位性があります。ブルー水素を製造するのであれば、私達は最もコストの低い生産者になるでしょう。グリーン水素を製造する場合でも、やはり私達が最も低コストの生産者となります」と語った。
さらにアブドルアジーズ王子は、サウジアラムコが最もメタンの排出量が少ないことを指摘した。
さらに同社は、サウジアラビアのネットゼロ目標よりも10年早い、2050年までにネットゼロを達成することを公約している。
アブドルアジーズ王子は、サウジアラビアは2060年以前にネットゼロの目標を達成することができると述べたが、その約束はしなかった。
「目標達成を前倒しできる可能性があると考えていますが、約束した時期の通りに実現することは確実にしたいと思っています。より早く実現できることを望んでいます」と付け加えた。
一方、同イベントの別のセッションで、サウジアラムコのアミン・ナセルCEOは、エネルギー部門への投資不足を非常に懸念しており、需要が高まる中で供給に悪影響が及ぶことになると語った。
さらにナセル氏は、非現実的なエネルギー転換計画がこの分野の需給危機の原因であると述べた。
フランスのトタルエナジーズのCEOであるパトリック・プヤンヌ氏も、エネルギー危機のマクロな影響は巨大化し、世界経済を不安定にする可能性さえあるため、世界は手頃な価格のエネルギーを必要としていると訴えた。