
アラブニュース
ダボス: サウジアラビアにとって最大の投資パートナーの1つが、サウジアラビアでビジネスを展開することを国際社会に対し再確認し、また、ジェフ・ベゾス氏が申し立てている電話のハッキングを一笑に付した。
ダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)年次総会の会場で、ロシア直接投資ファンド(RDIF)の最高経営責任者であるキリル・ドミトリエフ氏はアラブニュースに対し、アマゾンのトップであるジェフ・ベゾス氏の電話がハッキングされていたかのような話は、「 もっともらしいとは全く思えなかった」と、述べた。
「これについては、サウジアラビアに敵意持つ何者かがもたらしたフェイクニュースであるという様々な兆候が見られます」。
サウジアラビアへの投資の道筋をつけ、数十億ドル相当の合弁事業をサウジアラビアと連携して運営しているRDIFを率いるドミトリエフ氏は、同氏がダボス会議で話をした人々は、サウジアラビア政府のビジョン2030の戦略によって示されたビジネスチャンスに対し、依然好意的であったと述べた。
「出席者の多くは、サウジアラビアで起きている変化について肯定的です。それは西側諸国とアジア諸国の双方からそのように受け止められています。皆、サウジアラビアの観光事業、女性や若年層の地位の向上によってもたらされるビジネスチャンスに関心を寄せています。 私は西側諸国のマスコミが、サウジアラビアで起きていることについての全体像を報道しないことに驚いています。」と、同氏は付け加えた。
スイス滞在中、RDIFは、増加するロシアからの観光客、特にロシアの大きなイスラム教徒少数派コミュニティの人々や、そのほかの潜在的なサウジアラビアへの観光客から恩恵を受けるであろう、オンライン観光事業プラットフォームへの投資を発表している。
ベゾス氏の申し立てについてサウジアラビアの政府関係者は、「もちろん馬鹿げている」と、一蹴しているものの、WEF会議の会場は、この話題でもちきりであった
ペルシャ湾湾岸地域の大手エネルギー会社の西側諸国出身の幹部は、匿名で「電話のハッキングとサイバーセキュリティの問題は、ビジネス界で深刻化しつつあり、1つの国に限ったことではありません。」と、述べている。
「話を鵜呑みにしてはいけません。サウジアラビアでビジネスをするなら、良い点と悪い点の全てを見ることになります。このこと(ベゾス氏の主張)が、サウジアラビアへの投資を思いとどまらせるということには、まずならないでしょう」。