





ラシッド・ハッサン
リヤド: サウジアラビア北西部のスマートシティプロジェクト「NEOM」の一環として建設されるスマートシティ「THE LINE」を紹介する展示会がリヤドで開催されている。
THE LINEは、革新的な建築デザインと都市計画コンセプトを基に建設される。展示会はリヤド・Jax地区の「Diriyah Biennale Foundation for Contemporary Art」にて4月29日まで続く予定だ。
来場者は、未来的な直線型都市における道路も車も排気ガスもない生活を、垣間見ることができる。
NEOMプロジェクトの広報担当者は、アラブ・ニュースに次のように述べた。「ここには未来があります。従来の都市とは異なり、THE LINEは再生可能エネルギー100%で稼働し、健康を重視し、交通やインフラよりも住民や訪問者の幸福感を促進します」と述べた。
THE LINEは、幅200メートル、長さ170キロメートル、海抜500メートルで、NEOMの所有地のうち95%の保全に貢献し、環境の持続可能性を維持する。
「自動車は走らないが、代わりに高速鉄道が住民や観光客を都市の全長にわたって運ぶ」と広報担当者は述べている。
同担当者によれば、THE LINEのデザインは「無重力都市」という最先端のコンセプトに基づいているという。このコンセプトでは、都市機能は垂直に階層化され、住民は上・下・水平の3方向にシームレスに移動でき、オフィスや学校、公園、住宅施設に素早くアクセスできる。
THE LINEのユニークなモジュール型デザインでは、すべての施設や設備に徒歩5分以内でのアクセスが可能になっている。
水耕菜園では、革新的なデザインにより、最小限のスペースと少量の水で、果物、野菜、花を従来の半分の時間で栽培することができる。
居住者900万人が予定されているTHE LINEは7月、NEOM理事会会長のムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下によって発表された。
NEOMでは現在複数の巨大プロジェクトを進めており、そのひとつがイラク出身のイギリス人建築家ザハ・ハディッド氏が設計した通年型ウィンタースポーツ複合施設「Trojena」だ。中東・ペルシア湾岸地域で初の屋外スキーリゾートの開設も予定されており、2029年にアジア冬季競技大会の開催が決定している。
巨大プロジェクトには他にも、観光リゾートとなるシンダラ島がある。
同展示会では、来場者ら向けに、アラビア語と英語に対応したガイドツアーが実施されている。また、無料チケットは、 https://theline.halayalla.com/en-usで予約できる。