
松野博一官房長官は20日午前の記者会見で、スイス金融最大手UBSによる同業のクレディ・スイス買収に関し、「各国関係者が信用不安の影響を拡大させないため、迅速に努力を重ねた結果だと評価している」と述べ、欧米を中心とした金融危機回避の取り組みを歓迎した。
日本への影響については、「日本の金融機関は総じて充実した流動性や資本を有し、金融システムは総体として安定している」と強調した。
経営危機に陥ったクレディ・スイスを巡っては、スイス政府などが主導しUBSによる救済を決定。また、金融市場の動揺を抑え込むため、日銀など日米欧の6中央銀行は米ドルの資金供給拡充で協調することも決めた。
一連の対応に関し、鈴木俊一金融相は同日午前、財務省内で記者団に対し「日本に与える影響を注意深くしっかりと見極めていく」と表明。「(市場の動向などを)警戒感を持って注視していきたい」と話した。
時事通信