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GCC加盟国において株式公開を選択する企業が増え、新規株式公開の活況が続く

湾岸協力理事会加盟国における新規公開株発行についてはサウジアラビアがトップの座を維持しており、公募・売出48件のうち34件がサウジアラビアの株式取引所で始まっている。(シャッターストック)。
湾岸協力理事会加盟国における新規公開株発行についてはサウジアラビアがトップの座を維持しており、公募・売出48件のうち34件がサウジアラビアの株式取引所で始まっている。(シャッターストック)。
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27 Apr 2023 08:04:45 GMT9
27 Apr 2023 08:04:45 GMT9

アラブニュース

リヤド:業界レポートによれば、アラブ首長国連邦および湾岸協力理事会加盟国における新規株式公開 は今後も活況が続き、官民問わず更に多くの企業が同じ道を辿るだろうとのことだ。

マシュレク銀行および中東経済ダイジェストの発表によると、アラブ首長国連邦およびサウジアラビア率いる湾岸協力理事会加盟国において近年、新規株式公開が増えており、何十億ドルもの資金を調達する企業が複数現れているとされている。

昨年の湾岸協力理事会加盟国における新規公開株発行についてはサウジアラビアがトップの座を維持しており、公募・売出48件のうち34件がタダウルまたはNOMUで始まったものだった。

しかし、調達額の総額ではアラブ首長国連邦が圧倒しており、昨年行われた11件の新規公開株発行で140億ドルを調達している。 

アラブ首長国連邦では投資家からの強い需要を背景に新規株式公開市場が成長を続けており、2022年には61億ドル分を売り出したドバイ電気水道局など、12の企業が110億ドルを調達した。

「3月に行われたドバイ水道局の上場は、2022年に湾岸協力理事会加盟国で行われた新規株式発行の中でも最大ものだった。一方で国営企業であるサリク、エンパワーおよびテコムはそれぞれ6月、9月および11月に資金調達を行っており、その総額は22億ドルとなった。これら全てが、人々の考え方に確かな変化が起きていることを示唆している」と、レポートには示されている。 

ドバイ政府は10社をドバイ金融市場に上場させ、同株式取引所の株式時価総額を3兆ディルハム(8億2000万ドル)に伸ばす計画を発表した。

さらに、証券・商品規制局によれば、フリーゾーンで営業する企業を含む約11社が今年、アブダビ証券取引所に上場することを希望しているという。 

アブダビ証券取引所の市場価値は2022年末の時点で2兆5000億ディルハムとなっており、サウジアラビアのタダウルに続く、中東で2番目に大きな取引所となっている。

「新規株式公開に着手するための機会は現状、世界のほとんどの地域と比べ、中東の方が大きい」と、レポートは続けている。

しかしながら、原油価格が2014年以降低いままであること、さらに2020年のパンデミックによって、湾岸協力理事会加盟国の経済状況は大きな痛手を負っており、加盟国の多くが約10年ぶりに財政赤字に突入するであろうと予測されている。 

レポートには更に、昨年は湾岸協力理事会加盟国にとって、2019年以降で最も好況の年となったと記されている。

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