• 参加者は、課題や必要な技術の進歩について議論した。
• UAEは、2030年までに世界の水素燃料市場の25%獲得を目指している。

アラブニュース

アブダビ：アラブ首長国連邦（UAE）の産業・先端技術省は、アブダビにエネルギー分野のリーダーを集め、グリーン水素の導入とそれに伴う経済成長における主要な課題に取り組んだ。  

国営通信WAMによると、この対話セッションは、COP28に向けて5月10日から11日まで開催されたUAEクライメートテック・フォーラムの中で行われた。

このフォーラムには、革新的なテクノロジーと経済的見通しを通じた脱炭素化の加速を支援するため、世界の政策立案者、CEO、専門家、テクノロジーリーダー、投資家など1000人が集まった。

「水素経済：答えられていない疑問」と題された対話では、参加者は、製造、貯蔵、輸送、応用など、水素バリューチェーン全体にわたる主要な課題と、その結果生まれる新たな経済を活性化するために必要な技術の進歩について議論した。

また、エネルギー転換における水素の重要性についても議論され、参加者は技術、政策、ガイドラインについて協議した。また、さまざまな水素の製造方法についても話し合われた。

参加者たちは、再生可能エネルギーを燃料とし、炭素回収技術を用いたクリーンな水素製造が、いずれは市場シェアを獲得することになるだろうと話した。

サラ・アル・アミリ公共教育・先端技術担当国務大臣は、次のように述べた。「水素は、エネルギー転換の原動力となり、2050年までにカーボンニュートラルを達成するのに役立つ重要な燃料の1つです」

「しかし、水素バリューチェーン全体には、対処しなければならない複数の課題があります」

「UAEは、経済とエネルギーの多様化戦略の一環として、水素技術の世界的リーダーとしての地位を確立しており、この高成長分野の可能性を最大限に引き出すためにパートナーと協力することの重要性を理解しています」

「UAEエネルギー戦略2050およびUAEネットゼロ2050戦略構想に沿って、水素経済への障壁を打ち破るために、国際的なパートナーと協力し、国内外の官民セクターの利害関係者間のコラボレーションを促進することに取り組んでいます」

「このコミットメントの下で、私たちは、水素技術の規模拡大に役立つ実現技術の開発を刺激するため、技術変革プログラムやエミレーツ研究開発評議会などのイニシアチブを導入しました」

「これらのイニシアチブは、研究開発費を増加させ、イノベーションにおける国際協力を促進し、必要な技術的進歩を加速させるものです。私たちは、UAEクライメートテックのようなプラットフォームも、包括的かつ集合的な世界のエネルギー転換に不可欠であると認識しています」

「私たちは、パリ協定に沿って、再生可能エネルギー源および低炭素エネルギー源への投資を補完し、持続可能な経済成長を促進するために、こうしたプラットフォームを提供し続けます」

参加者はまた、政策立案者の役割やコラボレーションとイノベーションの重要性など、政策とインセンティブについても言及した。このセッションに基づくホワイトペーパーと提言は、COP28に先立って公開される予定だ。

UAEは、エネルギーミックスと経済多様化計画の一環として、2030年までに世界の水素燃料市場の25%を獲得することを目指している。

同国は今後30年間で、クリーンで再生可能なエネルギープロジェクトに6000億ディルハム（1633億7000万ドル）を投資する予定だ。