日経平均株価は22日、保険会社の業績好調が市場を支えたものの、19日に33年ぶりの高値を記録したことから利益を確定する売りが多く、横ばいで推移した。
日経平均は反落して取引を開始したがその後上昇、 3万0833円94銭で午前の取引を終了した。TOPIXは0.15%高い2164.95ポイントとなった。
日経平均株価は19日、株主還元の継続的な改善、堅調な見通し、円安に支えられ、1990年8月以来の高値をつけた。
「日経平均の33年ぶりの高値を受けて投資家はいったん手を引き、反落してスタートした。だが勢いは変わっておらず、上昇はしばらく続くだろう」と、立花証券の鎌田重俊企業調査部部長は述べた。
「今回の上昇は海外投資家の主導によるが、国内企業の株主還元が進むにつれ、個人投資家も買いの流れに乗るだろう。自社株買いのトレンドは終わらないようにみえる」
東京海上ホールディングスおよび同業他社が19日の大引け後に堅調な見通しを示したことで、損害保険会社が株価上昇を主導した。1.5%を上限とする自社株買いを発表した東京海上は22日、5%の急騰となった。
MS&ADインシュアランスおよび損保ホールディングスはそれぞれ1.85%、0.27%上昇した。
保険セクター全体で2.16%急騰し、東京証券取引所の33業種のうち最も高い上昇となった。
空運業、陸運業はそれぞれ1.25%、1.24%上昇した。
半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスは2.9%下落し、日経最高の下落となった。第一三共製薬は2.49%下落。
日経平均採用銘柄のうち、145銘柄が上昇し、72銘柄が下落、8銘柄が横ばいとなった。
ロイター