
リヤド:湾岸協力理事会(GCC)の加盟各国は、世界の国々と自由貿易協定を結ぶことを通じ、貿易を拡大し多額の投資を誘致するための戦略的ミッションに着手しようとしているとGCC事務局長は述べた。
国営サウジ通信社によればこの発言は、サウジアラビアのリヤドにあるGCC事務局でジャーセム・アル・ブダイウィ事務総長が、ニュージーランドのダミエン・オコナー貿易・輸出振興担当相と会談した際に行ったもの。
アル・ブダイウィ事務総長によれば、会談ではGCC加盟諸国とニュージーランドの通商協力について話し合われたという。
事務局長によれば、自由貿易協定の締結の可能性についても話し合われた。持続的な成長を確実なものにするには、経済協力は欠かせないと事務局長は語った。
また、世界各国や国際団体との経済協力を強化する方法についても、特に世界規模の経済問題や変化の激しい地政学的状況を鑑みて話し合われたという。
GCCとシンガポールの経済関係にも弾みが付いている。8月に双方の当局者の間で複数の関心領域における協力拡大に向けた会合が開かれたからだ。
アル・ブダイウィ事務総長はシンガポールのウェンジャオ・ミン大使とリヤドで会談し、多国間の貿易関係の強化に向けて話し合ったとサウジ通信は伝えている。
アル・ブダイウィ事務総長は湾岸諸国とシンガポールの間の関係は格別のもので、経済や貿易、投資の分野では特にそうだと強調した。
協定の下、GCC諸国の製品は関税なしでシンガポール市場に輸出することができる。また、シンガポール製品も湾岸諸国への関税が免除される。
また、GCCは7月に日本との間で、経済関係強化に向けた緊密な協力の重要性を再確認するとともに、自由貿易協定交渉の再開に向けた合意に署名した。
これはジェッダでのアル・ブダイウィ事務総長と日本の岸田文雄首相との会談の際に行われた。
この時に出された共同声明では、「互恵的な方法」で貿易自由化と投資を拡大したいとのGCCと日本の双方の意向が示された。
GCCはバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)で構成されている。