ロンドン:サウジアラビアのスポーツ大臣アブドルアジーズ・ビン・トゥルキ・アル・ファイサル王子2034年のFIFAワールドカップ開催による同国のスポーツと経済上の機会について語り、同国はこの世界最大のスポーツイベントを開催する準備ができていると述べた。
BBCとのインタビューで、王子はサウジアラビアが冬ではなく夏に大会を開催する見通しを示し、国民の大半が30歳以下である同国におけるスポーツの重要性を指摘し、サウジ・プロリーグのこれまでの進歩について語った。
同国政府は、化石燃料依存から脱却し経済を多角化する「ビジョン2030」戦略の一環として、2021年以降スポーツに50億ポンド(62億6000万ドル)以上を投資してきた。
来月にはFIFAクラブ・ワールドカップがサウジアラビアで開幕予定であり、アブドルアジーズ王子は、同国はサッカー界最大の祭典を開催する準備が十分できていると述べた。
「我が国は、私たちは85以上の世界的イベントを主催し、最高レベルの成果を上げてきたという実績を見せてきた」
「我々はスポーツを通じて世界を魅了したい。願わくば、2034年までに特に素晴らしいワールドカップを開ければと考えている」
2021年以降、サウジアラビアは注目度の高いボクシングの試合、ATPテニストーナメント、F1レースを主催してきた。
同国の公共投資基金は、プレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドを傘下に収め、LIVゴルフツアーを立ち上げたことで話題を呼んだ。
「サウジアラビア国民のうち2000万人は30歳より下で、彼らを巻き込む必要があります―我が国は、世界の中でスポーツを発展させ、国際社会の一員となるという役割を果たしているのだ」とアブドルアジーズ王子は語った。
また、隣国カタールで開催された2022年FIFAワールドカップは、高温を避けるために冬開催を余儀なくされたことから教訓を得られるだろうとも王子は語った。
サウジアラビアは、夏開催が実現可能かどうかを「当然」検討しているという。
王子は、「夏開催の可能性を検討しない理由はないだろう?夏であろうと冬であろうと、このようなイベントを開催するのに適した雰囲気を提供することさえできれば、我が国にとっては問題にならない」と付け加えた。
ワールドカップの持続可能性について、アブドルアジーズ王子は、「国際規制をしっかり遵守することは、我が国に課せられた義務である…自分たちの役割を果たし、環境に優しいイベントにせねばならない」と述べた。
今年初め、サウジ・プロリーグに7億5000万ポンドを投じてクリスティアーノ・ロナウド、カリム・ベンゼマ、ネイマールといった大物が移籍して以来、サウジアラビアのサッカーは世界的な重要性を増している、と同国サッカー界のこれまでの進歩に触れた。
草の根レベルでもサッカー人気は高まっており、同国では7万人以上の女性や少女が定期的にサッカーに参加している。
アブドルアジーズ王子は、「これまでの大試合は全て、記録的な数字を叩きだしている。…世界147か国に向けて放映している」と述べた。
「我々がリーグを発展させる計画を立てた時には、これほどの速度で発展するとは思ってもみなかったが、このような光景を目にするのは実に新鮮であり、かつ同事業の重要性を実際に示していると言える。我が国は、世界最高峰の選手が集まるようにリーグを発展させることに注力している」