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イスラエル ラマダン明けまでユダヤ系団体のアル・アクサへの立ち入りを禁止、衝突を避ける

水曜日、エルサレム旧市街にあるアル・アクサモスクの敷地内にある神殿の丘を訪れるユダヤ教徒の一団。同地はイスラム教徒からは「ハラム・アル・シャリフ(高貴な聖域)」と呼ばれている。(AFP)
水曜日、エルサレム旧市街にあるアル・アクサモスクの敷地内にある神殿の丘を訪れるユダヤ教徒の一団。同地はイスラム教徒からは「ハラム・アル・シャリフ(高貴な聖域)」と呼ばれている。(AFP)
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21 Apr 2022 03:04:48 GMT9
21 Apr 2022 03:04:48 GMT9
  • ベネット首相は水曜日、極右のイタマール・ベングヴィール議員がエルサレム旧市街のイスラム教徒エリアに立ち入り、集会を開くことを禁じた
  • この禁止令は、アル・アクサを含む旧市街でのさらなる暴力を防ぐためのものとなる

モハメッド・ナジブ

ラマッラー:イスラエル政府は、ラマダンの終わりまで、ユダヤ教団体のアル・アクサモスクへの立ち入りを禁止する予定。緊張状態が続く同地での激しい衝突の後、地元、地域、国際的な圧力に配慮した形だ。

イスラエルの大手ヘブライ語新聞「イェディオト・アハロノト」によると、政府は4月22日から5月1日のラマダン明けまで、アル・アクサの中庭をユダヤ人入植者対して閉鎖し、この地域をイスラム教徒の礼拝者のためにのみ開放することを決定したという。

さらなる衝突を防ぐため、イスラエルのナフタリ・ベネット首相は水曜日、極右のクネセト議員イタマール・ベングヴィール氏に対し、彼がエルサレム旧市街のイスラム教徒エリアに立ち入り、集会を開くことを禁じた。

イスラエルと占領下のヨルダン川西岸地区で1カ月近くにわたって死者が出る暴力事件が発生している。その中で、ユダヤ教の過越祭がラマダンと重なり、イスラエル占領下の東エルサレムの緊張はここ数週間で急激に高まりつつある。

この禁止令は、最近起きたパレスチナ人とイスラエル軍との衝突で170人以上が負傷したアル・アクサを含む、旧市街でのさらなる暴力を防ぐためのものとなる。

ベングヴィール氏は、水曜日の夜の集会に参加すると発表しており、エルサレム旧市街のイスラム教地区の正面玄関であるダマスカス門を行進すると述べていた。

ベネット氏は、暴言を吐いた同クネセト議員のダマスカス門への立ち入りを阻止するという警備主任の勧告を受け入れた。

「ささいな政治的信念のために人命を危険にさらすことを許すつもりはない。ベングヴィール氏による政治的挑発行為がIDF(イスラエル軍)兵士やイスラエル警察官を危険にさらし、すでに重い任務をさらに重くすることを許すつもりはない」とベネット氏は述べた。

これに対し、ベングヴィール氏はこう反応した。「連立政権の安全保障は国の安全保障ではない。左翼の国内治安担当大臣の指揮下にある警察は、ユダヤ人が『イスラエルの首都』でイスラエル国旗を持って行進することを、あらゆる手段で阻止しようとしている。敵に対する我々の回答は、今日、その場所で、誇りを持ってイスラエル国旗を掲げるということだ」

イスラエルの入植運動の中心人物であるベネット氏は、不安定な連立政権を率いている。

アル・アクサモスクの責任者であるシェイク・オマール・アル・キスワニ氏はアラブニュースに対し、次のように述べた。「パレスチナ自治政府の寄付・宗教省がイスラエル当局に対し、4月16日からラマダン明けまで過激派ユダヤ人グループによる訪問を停止するよう求めたが、政府からの回答はなかった」

ヨルダンのアブドッラー国王は今週、特にラマダン期間中のアル・アクサでの礼拝の自由を保証し、礼拝者に対するイスラエルの侵略を阻止するための集中的な取り組みを主導した。

水曜日に1100人以上のイスラエル人入植者がモスクを襲撃し、激しい抗議と衝突を引き起こし、抗議者を分散させるためにゴム弾を発射したイスラエル警察と揉み合いになった。

ユダヤ教の祝祭日の終わりが近づく中、大勢の過激派ユダヤ人がムグラビ門に向かい、モスクに入ろうとした様子が、イスラエルの活動家たちが配信した動画で紹介された。

PLO執行委員会のフセイン・アルシェイク氏は、歴史的現状では、アル・アクサの管理、維持、再建、中庭への訪問者の監督について、パレスチナの寄付・宗教省が管轄権を持つと述べている。

警察による管理、礼拝者の人数や年齢の決定は、現状に対する明白な違反であり、アル・アクサをユダヤ教徒とイスラム教徒の間で分割しようとするものである、と彼は主張している。

イスラエルの入植者たちは、旧市街で挑発的な「旗の行進」を組織し、この件に関してイスラエル警察と意見の相違があるにもかかわらず、ダマスカス門や近隣の地区を通過する計画を発表した。

元モサド長官エフライム・ハレヴィは、イスラエル軍ラジオで放送されたインタビューで、行進に関与したユダヤ人右翼団体を強く批判した。ユダヤ人はアル・アクサへの突入を許されるべきではないと述べ、彼らの行動を「ユダヤの法に反する行動」と評した。

ハレヴィ氏は、旧市街での旗の行進を許可した場合、「流血」につながる可能性があると述べた。

パレスチナのマフムード・アッバース大統領の補佐官、マフムード・アル・ハバシュ氏は、「祝福されたアル・アクサモスクでの礼拝は、ムスリムのみの独占的な権利である。また、モスク運用の監督は、寄付・宗教省の唯一の責任であり、占領国家とその当局には、運用に干渉する権利はない」と述べた。

アル・ハバシュ氏は国際社会に対し、イスラエルの侵略に直面するパレスチナに対するダブルスタンダードをやめるよう求め、聖地に対する「狂乱の攻撃」の停止を呼びかけた。

彼は、アル・アクサモスクとその礼拝者に対するイスラエルの措置――礼拝者に年齢制限を設けるなど――を、「傲慢」であり、イスラム教徒の宗教的権利に対する攻撃であり、国際法の明白な違反であると評した。

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