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日本のひとり親家庭 貧困線以下に

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05 Feb 2024 05:02:36 GMT9
05 Feb 2024 05:02:36 GMT9

アラブニュース・ジャパン

東京:西洋における日本のイメージは富と近代性かもしれないが、実際には、特にひとり親家庭における高い貧困率の問題がある。

オーストラリアの映画監督Rionne McAvoy氏による新作「The Ones Left Behind」は、シングルマザーが仕事と家庭生活の両立で苦しむ姿を浮き彫りにしている。

シングルマザーのケイコさんは2つのアルバイトをしているが、それでも2人の子どもを養うのに苦労している。彼女はインタビューで、「子供たちが学校で給食を食べてくれるのは助かります。私には1日3食を食べさせてあげる余裕がないのです」と話した。ケイコさんは家庭内暴力から逃れるために8年前に離婚。「今は時間給で働いているので、病気をすると何ももらえません」と彼女は話す。

日本の貧困層の増加をケイコさんは象徴している。世界で3番目に裕福な国である日本の貧困層は2000万人。7人に1人の子どもが貧困の中で生活しており、特にシングルマザー家庭に多い。これはOECD加盟国の中で最も高い数値だ。支援団体によると、79%の母親が子どもに食べさせるために自分の食事を減らしているという。

貧困層は、その国の等価可処分所得の中央値の半分(貧困線)に満たない状態と定義されている。統計によると、ひとり親が1人の子どもを持つ家庭の平均所得は175万円(1万2250ドル)で、平均世帯所得440万円(3万1000ドル)を大きく下回っている。例えばケイコさんは午前8時に出勤し、仕事が終わるのは午後7時30分。日曜日には、スーパーで6時間のシフト勤務がある。月給は18万円(1260ドル)で、そのうち3分の2が家賃、光熱費、交通費に使われている。

子どもの貧困は、公的・私的な資金で支援される「子ども食堂」が日本各地で始まるほど緊急になっている。無料の食事を提供し、子供たちが放課後、母親が迎えに来るのを待っている間には、しばしば夕方遅くに子供たちが泊まる場所を提供している。

「シングルマザー家庭への公的支援があるとしても、限られた収入に課税するのは公平ではない」と明治大学で貧困問題を研究する加藤彰彦教授は指摘する。養育費の支払いが父親に命じられることが多いが、日本では父親に支払いを強制する法制度がない。

シングルマザーが直面している最大の障害の一つは、性別による賃金格差だ。 厚生労働省の調査によると2021年、男性のほぼ80%がフルタイムで働いているのに対し、女性は47%だった。ケイコさんは会社に正社員にしてほしいと相談したが、シングルマザーという理由で断られた。

加藤氏は、少子化対策を進めている日本で、すでに子どもがいる人たちは支援していないという恥ずかしい皮肉を指摘する。岸田内閣は不妊治療のための健康保険を拡大し、子どもが2人以上いる世帯への追加的な財政援助を決めたが、いずれもすでに支援が必要な親には役に立たないのである。

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