
ドバイ:近年、日本は伝統と現代性が融合したユニークな国として世界的な注目を集めているが、日出ずる国日本におけるイスラム教の豊かな歴史はあまり知られていない。一般に信じられていることとは異なり、日本におけるイスラム教の存在は何世紀も前にさかのぼる。
東京にある早稲田大学の調査によると、2023年現在、日本には20万人以上のイスラム教徒が住んでいると考えられている。
同調査によると、1999年には15カ所しかなかったモスクが、2021年には113カ所になっているという。
歴史的記録によれば、イスラム教が日本に初めて伝わったのは9世紀、中東と東アジアを結ぶ交易路を通じてであった。
アラブの商人たちは海路で日本に渡り、商品だけでなく信仰も持ち込んだ。このような初期の出会いによって、イスラム文化が日本社会に徐々に溶け込んでいく基礎が築かれた。
記録に残っている最も古い交流のひとつは、日本の江戸時代、国際貿易の要港であった長崎市で起こった。鎖国と呼ばれた17世紀、長崎は海外との数少ない窓口であった。主に東南アジアやインド亜大陸から来たイスラム教徒の小さなコミュニティが、ここに定着し始めたのである。
中世の日本文学の多くにイスラムの人物やイスラムの教えが登場することからも、イスラムが日本文化に与えた影響は明らかである。
しかし、日本でイスラム教が復活したのは19世紀後半から20世紀初頭にかけてである。1868年の明治維新後、日本は西洋に開かれ、特に貿易や外交を通じて、イスラム教徒の多い国々との交流が盛んになった。
世界の多様な文化に興味を持った日本の学者や知識人は、イスラムを研究し始め、イスラム研究を専門とする学術機関の設立につながった。
この時代の注目すべき人物の一人が、1909年にイスラム教に改宗した日本人学者ウマル・三田である。三田は改宗以来イスラム教への関心を高め、1935年には神戸に日本初のモスクを建立した。