
ガザ:バゼム・アルハベルさんは、銃弾が飛び交うガザの廃墟の中に立ち、人々が床に伏す中、手話を使って戦争の危険を説明する様子を撮影した。
自身のインスタグラムのアカウントで「ガザの聴覚障害ジャーナリスト」と自称する30歳のアルハベルさんは、破壊的なイスラエル軍の空爆から、現在住民のほとんどが影響を受けている飢餓まで、パレスチナ人や特別な支援を必要とする海外の人々に情報を提供することで、この紛争に対する認識をもっと高めたいと語っている。
イスラエルから2年近く空爆を受け、破壊された飛び地のガザ保健当局によれば、死者数は6万人を超え、多くの人々が苦しんでいるにもかかわらず、多くのガザ人は世界が彼らの声を聞いていないと不満を漏らしている。
「自分の声を世界に発信し、話すことも聞くこともできない耳の不自由な人たちの声を届けることで、誰かが私たちを助けてくれるようになればと思いました」と、戦時中に知り合った友人で通訳のモハメド・モシュタハさんを通して語った。
「私たちの声を世界に届けるために、あちこちでビデオを撮影し、公開しようとしたのです」
アルハベルさんのインスタグラムのフォロワー数は141,000人。防弾チョッキにヘルメット姿の彼のページには、飢えでやせ細った子どもたちやその他の苦しみの画像が掲載されている。
ハマス率いる武装勢力が2023年10月にイスラエルを攻撃し、大規模な報復を引き起こして勃発した戦争の間、パレスチナ人が避難所と安全を求めた場所のひとつである。アルハベルさんは、手話を使ってガザの窮状を説明しながら、人々が地面から小麦粉を集める映像を制作し、飢饉が展開しつつあると警告した世界的な飢餓モニターの見解を補強した。
「ご覧のように、人々は砂を混ぜて小麦粉を集めています」
戦争が始まったとき、アルハベルさんと彼の家族は家を追われた。彼らはテントのある学校に滞在した。
「人が少し休むスペースさえなかった。その学校に1年半いました」と彼は説明した。
アルハベルさんはしばらく忙しくなりそうだ。調停の努力にもかかわらず、停戦の兆しは見えない。
イスラエルの政治安全保障内閣は金曜日未明、ガザ市を制圧する計画を承認した。戦争に対する国内外からの批判が高まっているにもかかわらず、イスラエルは軍事作戦を拡大している。
「私たちは、この状況が解決され、私たちみんなが幸せになり、子どもたちを養い、人生が美しくなることを望んでいます」とアルハベルさんは語った。
ロイター