
モスル:イラク北部でダーイシュのグループによって破壊された象徴的なアッシリアの彫像の2つのハイテクレプリカが木曜日にモスル大学で公開された。
本物の「ラマッス」は、人間の顔をした翼のある雄牛の巨大な彫像で、何世紀にもわたって古代都市ニムルドの王室に飾られ、その1つは後にモスル博物館に展示されていた。
しかし、過激派は2014年にイラク北部を掃討した後、オリジナルを破壊し、ニムルドを爆破し、彼らが異端とみなしたイスラム以前の工芸品にハンマーを振りかざす様子を撮影した。
イラク軍は2017年半ばにモスルを奪還したが、博物館は閉鎖されたままで、ラマッス像は廃墟と化していた。
スペインのファクタム財団が、ラマッス像の断片から3Dスキャナーを使用してコピーを作成し、今週、モスル大学の学生図書館の外に設置した。
「この贈り物は、モスルが通常に戻ったので、人々は彼らの都市を再建しなければならないという希望のメッセージです」と、スペイン大使のフアン・ホセ・エスコバルは、彫像の公開に当たり述べた。
モスル大学の歴史学教授、アフマド・カッセムは、ラマッスのハイブリッドな像は極めて象徴的だと言う。
「頭は知恵、翼はスピード、体(雄牛とライオンが一体化したもの)は強さを象徴しています」と彼はAFPに語った。
そして、ファクタムの創設者であるアダム・ロウは、レプリカには今や独自の意味があるとAFPに語る。
「私たちはこれらの像がここでシンボルとなることを望んでいます。それは、人々が文化遺産を共有し、理解を共有し、私たちみんなを結びつける歴史的文化を共有するために協力しあえば、テクノロジーを使って何ができるかを示したものなのです」と彼は言う。
「今、像は学生の建物の入り口前に置かれており、私はこれがこの先長年にわたってみんなを守ってくれることを願っています」とロウは語った。
大学生のイラフ・ムハンナドは、自分の大学に彫像が置かれていることを見てとても喜んでいると言う。
「今日、ここに置かれたラマッス像を見ることができてとてもうれしいです。なぜなら、それはモスルの文明と遺産を象徴しているからです。私たちは、イラク政府に対し、モスルから略奪されたすべてのものが返還されるよう努力することを要求しています」と彼女は語った。