
メルボルン:日本のテニス界のスーパースター、大坂なおみ氏は土曜日、猛反発と辞任要求のきっかけとなった性差別騒ぎを受け、東京オリンピック主催者長による「無知な」発言を激しく非難した。
自国の大会での主要な顔である大坂氏は、森喜朗元首相 (83) の「女性は会議で長い時間話しすぎる」 という不平を口にしたことを受けて高まっている批判に加わった。
失言癖のある森首相は謝罪したが、辞任は拒否した。そして、「女性とはあまり話さない」と弁明して発言を正当化しようとした。
「これは本当に無知な発言だと思います」と、大坂(23)氏は元の発言に言及して述べた。
「そのような発言をする人は、自分が話している内容について、もっと多くの知識を持つ必要があると思います」
世界で最も稼いでいる女性アスリートの大坂氏は昨年、全米オープンで人種差別と警察の残虐行為による犠牲者を強調したマスクをつけて登場し、社会問題について影響力を持つ発言を行う人物として浮上した。
「私はこの発言の背後にある理由も聞きたいです」と、メルボルンで開かれる全豪オープンを前に、この3度のグランドスラム優勝者は付け加えた。
「私はまた、彼を取り巻くすべての人々の見方も聞きたいです」
オリンピックメダリストや日本のスポーツ関係者、同大会ボランティアらは並んで森氏を激しく非難した。一方、東京都知事はこの発言に「絶句した」と述べた。
朝日新聞は社説で森氏の辞任を求め、インターネット上では同氏の解任を求める108,000人以上の署名が集まった。
このような騒ぎにもかかわらず、国際オリンピック委員会は木曜日、森氏が謝罪したことを受け、この問題は「終了した」と考えると発表した。
大坂氏は、森氏の辞任を求めるまではしなかったが、 「なぜこれほどまでに多くの人を怒らせたのか、彼は理解すべきです」 と述べた。
「誰かが彼に辞職を要求すべき状況なのか、あるいは彼に自分の言ったことが間違いであることを理解させる必要があるだけなのか、私にはわかりません」と、彼女は語った。
今回の騒動は、延期された同大会に対する市民の不安とすでに闘っている大会主催者にとっては、最新の頭痛の種となっている。依然として新型コロナウイルスの大流行が猛威を振るう中、この夏に同大会を開催することについて、世論調査では日本人の80%以上が反対しているという結果が出ている。
森首相はすでに今週初め、「新型コロナウイルス (のパンデミック) が進展しても」同大会は開催されると主張して批判を浴びていた。
大坂氏は、7月に開幕する同大会への出場には引き続き意欲を示しているが、大会を進めるには国民の承認が不可欠だと付け加えた。
AFP通信