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日本の財務相、市場との対話に基づく国債の安定発行を約束

鈴木財務相は、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待されるが、下振れリスクにも十分注意する必要があると述べた。(AFP)
鈴木財務相は、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待されるが、下振れリスクにも十分注意する必要があると述べた。(AFP)
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17 Jan 2022 08:01:24 GMT9
17 Jan 2022 08:01:24 GMT9

東京:日本の財務大臣は1月17日、来年度は市場との対話に基づき215兆円(1兆8900億ドル)相当の国債を安定的に発行すると述べた。今年度は新型コロナウイルス感染症の影響を相殺するための刺激策として、224兆円相当の国債を発行している。

鈴木俊一財務相は財政演説で、日本の財政は、少子高齢化が進む中、社会保障の受益と負担のアンバランスという構造的課題に直面していると述べた。一方で2025年度までにプライマリーバランス(国と地方の基礎的財政収支)を黒字化することを約束した。

日本は、5兆ドルの経済規模の2倍以上という世界一重い借金を抱えている。これを減らすためのステップとして、2025年までにプライマリーバランス(新規国債の発行と国債の返済費用を除く)を黒字化することを目標に掲げている。

財政改革は急務だが、タカ派として知られる岸田文雄首相は10月の就任以来、長期的な財政改革よりも短期的な医療危機からの回復を優先してきた。

鈴木財務相は通常国会冒頭の衆議院本会議で、「借換債を含む国債発行総額が依然として極めて高い水準にある中で、引き続き市場との緊密な対話に基づき安定的な国債発行に努めてまいります」と述べた。

「財政は国の信頼の礎であり、財政健全化の旗を降ろすことなく、(中略)2025年度のプライマリーバランスの黒字化目標等の達成に向けて、歳出・歳入両面の改革をしっかり進めてまいります」

鈴木財務相は日本経済について、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況から徐々に回復しつつあるが、オミクロン株の感染拡大に直面し、国民生活や経済への影響は依然として続いていると述べた。

また、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待されるが、下振れリスクにも十分注意する必要があると述べた。

「幾多の試練を乗り越えてきた日本が、克服できない困難はない(中略)次の世代に未来をつなぐためにも、まずは今回の危機を乗り越え、経済をしっかりと立て直し、財政健全化に向けて取り組んで行く必要があります」

岸田首相は施政方針演説の中で、経済を再生させるために必要な財政支出は「躊躇なく」行い、そして、財政健全化に向けて取り組むことを約束した。

岸田首相は、成長と分配の好循環に支えられた経済回復を持続させるための鍵を握る春季労使交渉(春闘)において、賃上げ率の低下傾向が反転することを期待すると述べた。

日本は、できる限り早期に、最低賃金が全国加重平均で1000円以上となるよう取り組む。政府は、賃上げ税制の拡充、公的価格の引き上げに加え、中小企業が原材料費の高騰を顧客に転嫁できるよう、環境整備を進める。

ロイター

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