
グラスゴー:セルティックとレンジャーズは、水曜日に行われるスコティッシュ・プレミアシップの覇権を争う重要な試合で対決する。日本のファンは、夜明けと共に放送される試合を楽しみにしている。
フープス(輪っか)の愛称で呼ばれるセルティックは、古橋亨梧の2ゴールにより、12月のリーグカップで優勝し、本シーズン最初のトロフィーを獲得した。
セルティックのボス、アンジェ・ポステコグルー監督と共にJリーグからスコットランドに移籍して以来、26試合で16ゴールを挙げた古橋は、瞬く間に日本のヒーローとなり、セルティックが再び極東の市場に参入するきっかけとなった。
12月31日にクラブが旗手怜央、井手口陽介、前田大然の加入を発表したことで、グラスゴーのファンによる新年のお祝いは早くも始まった。
旗手と前田はすぐに頭角を表し、ハーツとハイバーニアン戦でゴールを決め、セルティックはタイトルレースでレンジャーズとの勝ち点差を2にまで縮めた。
ポステコグルー監督は横浜マリノスで3年半を過ごした経験から、日本市場をよく知っている。
日本のサッカー専門家であるショーン・キャロル氏はAFPに対し、「ポステコグルーがセルティックにいなかったら、この移籍は起こらなかったでしょう」と語っている。
このオーストラリア人監督の判断は、日本での取引機会をバーゲン価格で最大限に活用しようとする上層部によって支持されている。
前田選手のレンタル移籍に含まれる買取義務オプションが行使されたとしても、4人の獲得費用は1000万ポンド(約1350万ドル)以下になるという。
ジャパンタイムズのスポーツライター、ダン・オロウィッツ氏は「前田と旗手の移籍金を見れば、セルティックは筆舌に尽くしがたい規模の強盗を犯したといえるでしょう」と語る。
キャロル氏は、「日本のクラブは、いまだに選手をヨーロッパに送り出すことを誇りに思っています」と説明する。
「もしJリーグのクラブが、すでにヨーロッパで活躍している選手と同等の報酬を求めたら、誰もこの地域で買い物をしなくなるでしょう。善し悪しは別にして、彼らはまだ欧州サッカーに必要なレベルに達していないと見られているのです」
セルティックは、これまでも日本のスーパースターの恩恵をフィールドの内外で受けてきた。
2005年から2009年にかけて、中村俊輔は本拠地セルティック・パークで4年間に3つのリーグタイトルを獲得し、チャンピオンズリーグではマンチェスター・ユナイテッドを倒すための見事なフリーキックで勝利のゴールを決めたことで有名である。
セルティックが現在獲得している4人の日本人選手は、母国ではまだ中村選手のようなスター性はないが、彼らの存在は注目されている。
7月に開設されたばかりのセルティックFC日本語公式ツイッターアカウントは、すでにパリ・サンジェルマンの日本語アカウントよりも多くのフォロワーを抱えている。
「セルティックには大きなチャンスがあります」と、デジタルメディア会社Ganassa(ガナッサ)でクラブの日本語アカウントを運営しているチェーザレ・ポレンギ氏は言う。「もしコロナウイルスの影響がなかったら、夏に彼らが日本に来るのは間違いないでしょう」
AFP