



ダイアナ・ファラー
ドバイ:日本とアラブ首長国連邦(UAE)の国交樹立50周年を記念したイベントの一環として、UAEの3首長国、アブダビ、ドバイ、ラス・アル・カイマで尾張七宝のワークショップが開催された。
在アラブ首長国連邦日本国大使館主催の『日本伝統工芸の美:レクチャー&デモンストレーション「尾張七宝」』が10月11日から13日にかけて3首長国で開催された。
1880年に名古屋市で創業し、七宝焼きを専門に取り扱う安藤七宝店社長の安藤重幸氏が講演を行い、尾張七宝の名工として知られる池田貴普氏が絵付けの実演を披露した。
ラス・アル・カイマ
10月13日にラス・アル・カイマのクリエイティブセンター「スハイム」で、安藤氏と池田氏の両氏が講師を務めるセミナーが開催され、首長国全土から集まった参加者が七宝の芸術に魅了された。
首席領事の龍野祥治氏がスピーチを行い、日本の伝統工芸の重要性に言及し、UAEと日本が国交樹立から50年を迎えたことについても祝辞を述べた。
クリエイティブセンターのモザ・アル・マサフリ所長も、UAEの連邦青年局の多くのボランティアとともにセミナーに出席した。
ドバイ
ドバイでは、10月12日、関口昇総領事出席のもと、ドバイ・デザイン・ディストリクトでセミナーが開催された。
関口総領事はセミナーの冒頭でスピーチを行い、日本の芸術と伝統を紹介する文化イベントを開催することの重要性を指摘した。また、今回のイベントがUAEと日本の国交樹立 50周年記念の一環として開催されたとも説明した。
領事館主催の交流会がプレゼンテーションに続き開催され、参加者全員が日本の芸術や文化への愛を介して人脈を広げる機会が設けられた。
アブダビ
10月11日、UAEの首都では、アブダビ音楽芸術財団の創設者であるフダ・アルハミス・カヌー 氏が、多くの外交官や日本文化愛好家とともに同様のセミナーに出席した。
講演では、色鮮やかな絵柄を持つこの特殊な日本の七宝焼きの芸術と歴史とともに、伝統をもとに現代の生活で使えるようなモダンな製品を生み出す取り組みが紹介された。
参加者にはアーティストの池田氏による花瓶への絵付けの実演も披露された。
「尾張七宝」は、銀線を施して釉薬をのせた金属製の焼き物で、その歴史は19世紀初頭に考案された七宝焼きの技法と共に始まった。現在に至るまで、熟練した職人が代々受け継いできた伝統的な技法と材料を用いて尾張七宝は作られ続けている。