
2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)が、入場券(大人)の基本料金について、8000円を軸とする方向で検討していることが27日、関係者への取材で分かった。物価高などを受け、昨年段階で想定していた6000円から引き上げる見通し。
近く協会側が関係団体などに説明する。価格は変動する可能性があるが、国の了承を経て、万博開催500日前となる11月30日の販売開始を目指す。
関係者によると、基本となる大人1日券は7000~9000円で検討。「平日割」「夜割」など時期や時間帯で割り引くプランも複数用意している。
万博の運営費は主に入場券収入で賄うが、物価高や急激な円安の影響で、価格決定の時期が当初予定からずれ込んでいた。
協会は、運営費を当初809億円と試算。ただ、同協会の石毛博行事務総長は3月、警備体制の強化を引き合いに運営費が膨らむ可能性に言及しており、入場券の値上げは避けられない状況だった。
万博は25年4月13日から半年間、大阪市の人工島「夢洲」で開催され、2820万人の来場を見込んでいる。
時事通信