
新型コロナウイルスワクチンの秋接種が20日、始まった。初回接種を終えた生後6カ月以上の全ての人が対象で、オミクロン株派生型「XBB.1.5」に対応したワクチンが主に使用される。期間は来年3月末までで、公費負担のため費用は無料。
XBB対応ワクチンは米ファイザー製と米モデルナ製で、それぞれ生後6カ月以上と6歳以上が対象。前回接種から3カ月以上の間隔を空け、1回接種する。12歳以上は米ノババックス製の「組み換えたんぱくワクチン」を打つこともできる。
これまで一度もワクチンを打ったことがない生後6カ月以上の人も同日以降、秋接種とは異なる枠組みで接種を受けることができる。
現在主流のオミクロン株は重症度が低下していることなどから、厚生労働省は積極的に接種を呼び掛ける対象を65歳以上の高齢者など重症化リスクの高い人に限っている。
今年度のワクチン接種は5月以降、高齢者や基礎疾患を持つ人などを対象に始まった。公費負担は今年度末で終了し、厚労省は来年度以降、高齢者などに限り年1回の接種とする方向で検討している。
東京都港区のクリニックでは20日午前9時ごろから接種が始まり、約1時間で男女5人がファイザー社製のワクチンを打った。
7回目の接種を受けた同区の無職女性(69)は、「重症化しないように接種した。不安がなくなった」と安心した様子。ワクチンの公費負担が今後なくなることについては「予防できるなら数千円であっても打ちたい」と話した。
時事通信