
東京:20日に公開された公式統計により、日本の8月の訪日外国人客は3カ月連続となる200万人超えを記録し、初めて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行前の80%以上まで回復したことが明らかになった。
日本政府観光局(JNTO)のデータにより、8月のビジネスおよびレジャー目的での訪日外国人客の数が216万人だったことが明らかになった。
訪日客の数はCOVID-19のパンデミックによって世界規模で移動が制限される以前の2019年比で85.6%にまで改善した。
8月の訪日客はパンデミック後最高を記録した7月の232万人からは減少したが、国際線の運行数増加と円安の後押しを受けて回復は続いており、これまでの数十年に比べて日本への旅行が手軽に行えるようになっている。
JNTOのデータによると、米国、欧州、オーストラリア、中東からの訪日客は既にパンデミック前の水準を上回っている。このことは、中国からの訪日客数が依然として2019年の水準を遥かに下回っていることを埋め合わせる結果となっている。
8月の中国からの訪日客は36万4,100人で、中国政府が日本への集団旅行制限を解除したことが追い風となって7月比で16%増加した。
2019年時点では、中国からの訪日客は全体の30%、旅行客全体では40%を占めていた。SOMPOインスティチュート・プラスのエコノミストである小池理人氏は、集団旅行の制限解除が、「訪日外国人客の支出増加にとって大きな追い風になる」と話す。
パンデミックの期間中、日本への観光客はほぼ完全に途絶えたが、2022年10月に政府が多くの国を対象にビザなしでの旅行を再開し、2023年5月に残っていたCOVID管理政策を廃止したことで訪日客の数は着実に増えている。
JNTOのデータによると、2023年最初の8カ月間での訪日客数は1,500万人を超えたが、およそ3,200万人に達した2019年の記録的ペースには程遠い数となっている。
ロイター