
マラケシュ:鈴木俊一財務相は13日(日本時間14日未明)、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後に記者会見し、会議で「イスラエル、パレスチナ武装勢力間の衝突に対する深刻な憂慮を表明した」と明らかにした。全会一致で採択された共同声明は、イスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃に言及しなかったが、複数の国がハマスを非難したという。
世界経済の動向については、「金融引き締めが継続される中、為替市場を含め、金融市場の変動が高まるリスクに留意すべきだ」と発言。併せて為替相場に関し、「過度な変動は望ましくなく、場合によっては適切な対応が求められることもあると説明した」と述べた。
7会合ぶりに共同声明が採択されたことについては、「首脳間の合意を踏まえて、成果文書のすべての点に一致が見られた。ロシアに対する厳しい非難も示されている」と強調した。
鈴木氏と共に記者会見した植田和男日銀総裁は、「(一連の会合を通じて)世界経済の見通しに大きく影響を与えるような見方の変化はなかった」との認識を示した。
時事通信