岸田首相、フィリピン議会で演説へ＝対中連携、円滑化協定も議論

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岸田首相、フィリピン議会で演説へ＝対中連携、円滑化協定も議論

岸田首相、フィリピン議会で演説へ＝対中連携、円滑化協定も議論

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30 Oct 2023 10:10:53 GMT9

岸田文雄首相は１１月３日からフィリピンを訪れ、マニラにある同国議会で演説する。首相が３０日の自民党役員会で明らかにした。日本の首相が比議会で演説するのは初めて。１２月に東京で開く東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）との特別首脳会議を前に、関係強化を訴える。南シナ海で軍事的威圧を強める中国が念頭にある。

首相はマレーシアも訪問すると説明し「２国間関係を強化し、地域および国際社会の諸課題に共に取り組む姿勢を明確に打ち出す」と強調。「フィリピン議会で政策スピーチ（演説）を行い、わが国の次世代の対東南アジア外交の基本方針を発信する」と語った。

中比関係では、９月に双方が領有権を争う南シナ海の海域に中国が障害物を設置。今月にはフィリピンが実効支配するアユンギン礁付近で中国海警局の船舶が比船に体当たりするなど緊張が高まっている。これを踏まえ首相は安全保障に関する日比連携の必要性を強調。「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、米国も含む３カ国の結束も呼び掛ける。

マルコス比大統領との首脳会談では、自衛隊と比軍の「円滑化協定（ＲＡＡ）」について交渉開始を確認する見通し。自衛隊と他国軍が共同訓練や災害支援で相手国を訪れる際のビザ（査証）取得手続きなどを簡略化する協定で、締結に至ればオーストラリア、英国に続き３カ国目となる。

首相は首脳会談で、日本が今年度創設した「同志国」軍支援の枠組み「政府安全保障能力強化支援（ＯＳＡ）」の協力案件についても議論する意向だ。フィリピンを含む４カ国が今年度の対象国。首相はマレーシアのアンワル首相とも具体的な支援策を協議するとみられる。

時事通信

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