
岸田文雄首相は8日、ケニアのルト大統領と首相官邸で会談した。「自由で開かれたインド太平洋」推進に向けた連携を確認し、両政府は防衛協力強化のための文書を交わした。
首相は会談後の共同記者発表で「ケニアは民主主義、法の支配といった基本的な価値や原則を共有する重要な同志国だ。協力はこれまで以上に重要になっている」と強調した。
中国からの融資で債務状態が悪化するケニアに対し、首相は財政再建支援を表明。中国の影響力拡大をけん制するのが狙いで、ルールに基づく公正で透明な開発金融の重要性についても認識を共有した。
ロシアによるウクライナ侵攻については、力による一方的な現状変更を許容しないことで一致。アフリカの食料安全保障の確保に連携して取り組むことも確認した。
時事通信