
岸田文雄首相は8日夕、バイデン米大統領との日米首脳会談などに臨むため羽田発の政府専用機で米ワシントンに向けて出発した。首脳会談や米議会での演説を通じ、強固な日米同盟を内外にアピールしたい考えだ。
首相は8日、首相官邸で記者団に「国際社会が複雑で多様な課題を抱え、日本を巡る安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟の重要性は一層高まっている」と指摘。「日米がグローバルなパートナー、国際社会の課題(解決)を共にリードする存在だと確認したい。それを世界に発信する重要な機会だ」と語った。
日本の首相が国賓待遇で訪米するのは2015年の安倍晋三氏以来9年ぶり。10日にホワイトハウスで開かれる首脳会談では、日米両国が国際秩序の維持・強化で緊密に連携していく方針を確認する。会談後にはバイデン氏と共同記者会見に臨み、会談の成果を盛り込んだ共同声明を発表する。
11日には米議会の上下両院合同会議で演説し、安全保障や経済などの幅広い分野で日米間の協力が進んでいることを強調する。首相は「未来に目を向けた演説にしたい。どんな未来を目指し、日米は何をしなければいけないのか発信する」と述べた。
フィリピンのマルコス大統領を交えた初の日米比3カ国首脳会談は11日に開催。12日には米南部ノースカロライナ州にある日系企業の現地工場を視察する。訪米には首相夫人の裕子さんも同行し、14日に帰国する。
◇首相の訪米日程
8日午後 羽田空港発
米ワシントン着
10日午前 日米首脳会談(ホワイトハウス)
午後 共同記者会見(同)
公式夕食会(同)
11日午前 米議会で演説
午後 日米比首脳会談(ホワイトハウス)
12日午前 ノースカロライナ州の日系企業工場視察
13日午前 米国発
14日午後 羽田空港着
(注)いずれも現地時間
JIJI Press