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イスラエルのネタニヤフ首相、初の公式ガザ戦後計画を発表

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23 Feb 2024 09:02:35 GMT9
23 Feb 2024 09:02:35 GMT9
  • ネタニヤフ氏はパレスチナ国家の「一方的承認」を拒否している
  • 治安を維持しつつ、ガザのハマス支配を置き換えることを目指すという

エルサレム:イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ハマスが支配するパレスチナ領ガザでの戦争が終結した際の初の公式の案となる、「その後」の計画を発表した。

2月22日にイスラエルの安全保障閣議メンバーに提示され、23日にロイターが確認した文書によると、イスラエルは占領下にあるヨルダン川西岸地区とガザを含む、ヨルダン以西のすべての土地の保安管理を維持する。

長期的な目標としては、ネタニヤフ氏はパレスチナ国家の「一方的承認」を拒否し、パレスチナとの和解は、両者の直接交渉によってのみ達成されるとしているが、パレスチナ側の交渉主体が誰であるかは記されていない。

ガザで中期的に達成すべき目標として、ネタニヤフ氏は非武装化と過激派の排除を挙げているが、その中間的段階がいつ始まるのか、いつまで続くのかについては詳しく述べていない。しかし氏は、イスラエルの攻撃によって大部分が廃墟と化したガザ地区の復興の条件は、その完全な非武装化だとしている。

ネタニヤフ首相は、イスラエルがガザ地区南部のエジプトとの国境に駐留し、エジプトやアメリカと協力して、ラファ検問所を含むこの地域での密輸を阻止することを提案している。

ガザの治安を維持しながらハマスの支配に取って代わるために、ネタニヤフ首相は、「テロリストの国やグループと関係がなく、財政的な支援も受けていない」地元の代表と協力することを提案している。

また、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を解体し、他の国際援助団体に置き換えるよう求めている。

イスラエル首相官邸の声明によれば、「首相が原則を示したこの文書は、戦争の目標や、ガザにおけるハマスの支配を民間の組織に置き換えることについての幅広い国民のコンセンサスを反映している」

この文書は、この問題に関する議論を開始するために、安全保障閣議の参加者に配布された。

戦争は昨年10月7日にハマスが主導したイスラエル南部への攻撃によって引き起こされ、イスラエルの集計によれば、この時1,200人が殺害され、253人が人質に取られた。

ハマスの殲滅を誓うイスラエルは、封鎖されたガザへの空爆と地上攻撃で応戦し、パレスチナ保健当局によれば、2万9,400人以上が死亡した。この攻撃によってガザ住民の大半が避難し、飢えと病気が蔓延しているという。

パレスチナのマフムード・アッバース大統領の報道官、ナビル・アブ・ルデイネ氏はロイター通信に対し、ネタニヤフ首相の提案は、ガザの地理的および人口構成上の現実を変えようとしたこれまでのイスラエルの計画と同様、失敗する運命にあると述べた。

「もし世界が本当にこの地域の安全と安定に関心があるのなら、イスラエルによるパレスチナ領土の占領を終わらせ、エルサレムを首都とする独立したパレスチナ国家を承認しなければならない」と報道官は語った。

ガザでの戦争により、数十年にわたるイスラエルとパレスチナの紛争を解決する最終目標として、いわゆる2国家解決を求める国際社会(イスラエルの主要な支援国である米国を含む)の声が再び高まっている。しかし、イスラエルの主要な政治家の多くはこれに反対している。

2国家解決は、この地域における西側諸国の中心的政策として長い間掲げられてきたが、1990年代初頭にオスロ合意調印以来、パレスチナ国家樹立についてはほとんど進展がなかった。

ロイター

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