
【ワシントン時事】訪米中の岸田文雄首相は10日、ホワイトハウスで開かれた歓迎式典で、米国に250本の桜を追加寄贈すると公表した。ワシントンのポトマック河畔では、1912年に東京市(当時)から贈られた桜をルーツとする約3700本の桜が日米親善の象徴となっている。
米政府高官は「建国以来、各国からの贈り物の中で最も重要なものが二つある。一つは(フランスから贈られた)自由の女神像、もう一つが日本から贈られた桜だ」と強調した。
米国立公園局は3月、護岸工事のために158本の桜を撤去すると発表。岸田氏は式典での演説で「一部が植え替えられると聞き、250本の桜を新たに日本から贈ることを決めた」と説明した。米国が2026年に独立宣言から250周年を迎えるのを記念するという。
バイデン米大統領も演説で「われわれの友情のように、桜も時を超え、人々に感動を与え、栄えることだろう」と語った。新たな桜が公民権運動を率いたマーティン・ルーサー・キング牧師の記念碑の近くに植樹されるとも明らかにした。
岸田氏は首脳会談後、ポトマック河畔で桜の苗木の植樹イベントに参加した。
JIJI Press