
東京:東京の外交筋は、アラブニュース・ジャパンに対し、シリアの新政府が、ロシアに追放されたバッシャール・アサド前大統領の引き渡しを正式に要請し、アサド氏が人道に対する罪を理由にシリアで裁かれる可能性が高いと述べた。この手続きが開始されれば、地政学的に大きな影響を及ぼす可能性がある。
報道によると、ロシアのプーチン大統領はアサド氏とその家族に「人道的」な難民資格を与えたとされている。
情報筋によれば、シリアからの報告は、アサド氏が他の犯罪のほかに、数千人を非人道的な環境の監獄に何十年も閉じ込めた責任があることを証明していると言う。また、新しいシリア移行政府は、アサド氏やその家族、取り巻きが国の銀行から「盗んだ」資金を追跡し、それをシリア国民に返還するためにロシアの協力を求める可能性もあるとのことである。
また、イスラエルによるシリアの主要な軍事施設に対する最近の攻撃は、アサド氏が国外逃亡を企てる際にイスラエルがその飛行を阻止しないようにする計画の一環であ可能性ったがあると指摘されている。
「一連の出来事は、アサド氏がなぜシリア軍を解散させたのか、そしてそれがイスラエルのためにシリア軍の残存勢力を破壊するためであった理由を示している。その見返りとして、アサドは安全に逃亡することができた」と情報筋は述べている。「アサド氏のこのような逃亡はシリアに対する裏切り行為である。そのため、アサドは連れ戻されて裁かれるべきだとされている」
一方で、日本最大の日刊紙「読売新聞」は、アサド政権をロシアの「傀儡」と呼んだ。
同紙は火曜日の社説で、アサド政権の崩壊はロシアにとって大きな打撃であり、中東とアフリカにおける影響力の低下を予兆している可能性があると述べた。
「プーチン政権はアサド政権を『傀儡国家』として支援し、内戦中に反政府勢力に対して大規模な空爆を実施し、アサド政権を強化した」
しかし、状況は変化せざるを得なかったと読売は指摘している。「ロシアはウクライナへの大規模な介入と、シリアから本国への防空ミサイルや部隊の移動の必要性により、実質的にアサド政権を見放した」
2015年の軍事介入の見返りとして、ロシアはシリア西部にあるフメイミム空軍基地を獲得した。また、地中海で唯一のロシア軍の修理・整備基地であるタルトゥース海軍基地の機能を強化し、アフリカに配備されたロシア軍への補給基地として空軍基地を活用している。
以前はロシア軍によって「テロリスト」としてラベル付けされていた反政府勢力が、フメイミム空軍基地とタルトゥース海軍基地の安全を確保するためにロシアと合意に達したと報じられている。この予想外の同盟関係は、地域の勢力バランスを変える可能性があると同紙は述べている。