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避難所の感染防止課題=災害時、新型コロナで―内閣府など

結局、避難者はいなかったが、市の担当者は「症状がある人の動線を完全に分離することは難しい」と、危機感を抱く。(AFP)
結局、避難者はいなかったが、市の担当者は「症状がある人の動線を完全に分離することは難しい」と、危機感を抱く。(AFP)
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02 May 2020 01:05:26 GMT9
02 May 2020 01:05:26 GMT9

新型コロナウイルスが流行する中、梅雨や台風の時期が近づいているだけに、大規模災害を想定した避難所での感染防止策が欠かせない。専門家は「感染者の受け入れが最大の課題だ」と指摘する。内閣府などは4月、可能な限り多くの避難所の開設や、感染者への対応を事前に検討しておくことを求める通知を自治体に発出。対策の徹底を呼び掛けている。

各地の自治体は、感染を防ぎながら避難所を運営できるか不安を抱えている。洪水警報を受けて、3月11日に避難指示を出した北海道標茶町は避難所を開設。このうち210人が集まった体育館では、「3密」を回避するため、1人当たり約4平方メートルのスペースを確保し、マスクや消毒液を用意した。大きな混乱はなかったものの、町の担当者は「避難所は増やせるが、職員が不足するため対応が難しい」と指摘する。

千葉県鴨川市も4月13日の大雨に伴い、3カ所の避難所を開設。保健師を配置し、入り口で検温することを決めた。結局、避難者はいなかったが、市の担当者は「症状がある人の動線を完全に分離することは難しい」と、危機感を抱く。

そこで、内閣府などは通知の中で、可能な限り多くの避難所を開設したり、親戚・友人宅への避難検討を周知したりといった方法で、3密とならない環境を確保するよう自治体に求めている。また、発熱やせきの症状がある人がいる場合には、専用スペースを設けることを要請。新型コロナウイルス感染症の発症者が生じた場合に備えて、事前に対応を検討することも呼び掛けた。

避難所の運営に詳しい日本赤十字北海道看護大学の根本昌宏教授は「もはや想定外のリスクではない」と強調。「設備の整った病院ですら集団感染が発生している。避難所で感染拡大する可能性がある」と警告し、対策強化を訴えている。 

JIJI Press

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