
大阪(日本):未来志向でありながら伝統も色濃く反映した2025年国際博覧会(万博)の開幕式が土曜日に開催され、日本の首相は「分断」に悩む世界における団結の重要性を訴えた。
火星隕石から幹細胞で培養した心臓の鼓動まで、あらゆるものが6か月間にわたるイベントで展示される。日曜日に一般公開が始まる。
大阪の広大な臨海部には、160を超える国や地域、国際機関が参加する。
「新型コロナのパンデミックを乗り越え、世界は今、さまざまな分断の危機に直面している」と、開会式で石破茂首相は語った。
「世界中から人々が集まり、最先端の技術や多様な文化や考え方に触れながら、この時代の生き方を問うことは、きわめて意義深い」と、 と石破氏は語った。
万博は世界博覧会とも呼ばれ、パリにエッフェル塔をもたらしたこの現象は、1851年のロンドン・クリスタルパレス博覧会から始まり、5年ごとに開催されている。
ほとんどのパビリオンは、それぞれが前例を上回る奇抜なデザインで、世界最大の木造建築物である、統一の象徴として設計された格子状の「グランドリング」に囲まれている。
土曜日の式典では、海外からの要人や日本の皇室関係者が出席する中、人生、誕生、自然を象徴するカラフルなイメージが巨大スクリーンに映し出された。
式典では、AIを搭載した「仮想人間」の司会者をはじめとするテクノロジーと、日本の歌舞伎舞踊や和太鼓などの伝統が融合した。
天皇陛下は、2025年の万博が「世界中の人々が自らの命だけでなく他者の命も尊重する機会となることを願っている」と述べた。
式典の数時間前には、近くの京都駅で不審な箱が見つかり、警察に通報されるという事態が発生し、厳重化された警備体制が試されることとなった。
爆弾処理班が現場に派遣され、列車に遅れが生じたが、日本のメディアによると、箱の中身は「外国製の菓子」だけだったことが判明した。
日本が活況を呈し、その技術が世界から羨望の的となっていた1970年に、大阪では前回万博が開催された。この大阪万博には6400万人が来場し、これは2010年の上海万博までの記録であった。
しかし、万博は一過性のイベントであるという批判があり、大阪の人工島は10月以降、カジノリゾート建設用地として更地にされる予定である。
日本のメディアによると、グランリングの12.5%のみが再利用されるという。
また、オピニオン・リサーチでも、万博に対する国民の熱意は低いことが示されている。
これまでに870万枚の前売りチケットが販売されたが、これは事前販売目標の1400万枚を下回っている。
また、日本は記録的な観光ブームを経験しており、人気スポットである京都に近い大阪、そしてユニバーサル・スタジオ・ジャパンがある大阪の宿泊施設は、高騰する価格で予約がいっぱいになることが多い。
AFP