
日本の政府高官は30日、「香港国家安全維持法案」を可決する中国の動きは、香港統治の原則である「一国二制度」への信頼を損なうものだとして「遺憾」の意を表明した。
中国の国会にあたる全国人民代表大会常務委員会は30日、「香港国家安全維持法案」を可決した。旧英国植民地である香港にとっては、23年前の7月1日に中国に返還されて以来、歴史的な生活様式の転換点になりそうだ。
菅義偉官房長官は記者会見で、「引き続き関係国と連携し、適切に対応していきたい」と語った。
その後、日本の茂木敏光外相は記者団に対し、同法案の可決に関し国際社会や香港市民と「深い憂慮」を共有すると語った。
一方で菅氏は、日本は引き続き米国および中国と緊密な意思疎通を続けるとし、地域と世界の安全保障にとって二つの世界的大国間の安定した関係が不可欠であると述べた。
ロイター