
米軍基地内で新型コロナウイルスの感染が拡大している問題で、日米両政府は軍用機やチャーター機で日本に入国する全ての米軍関係者に対し、米国出国時と日本入国時にPCR検査を義務付ける方向で調整に入った。河野太郎防衛相が17日の記者会見で明らかにした。
河野氏によると、検査は米軍人・軍属のほかその家族が対象。米軍関係者は現在、軍用機などで直接米軍基地に入る際は入国前後にそれぞれ2週間の停留をさせるのみで、症状がある者以外にPCR検査は実施していなかった。民間機利用者は日本側が入国時にPCR検査を行っている。
河野氏は「陽性だが無症状で移動してしまうケースがある」と述べ、PCR検査の義務付けにより無症状の感染者の入国を未然に防ぐことができるとの考えを示した。
米軍関係者の検疫をめぐっては、沖縄県の基地内でクラスター(感染者集団)が発生。周辺住民らの不安が高まっており、玉城デニー沖縄県知事が15日に上京し、入国する全ての米軍関係者にPCR検査を実施するよう政府に要請していた。
JIJI Press