
加藤勝信厚生労働相は29日、羽田空港を訪れ、新型コロナウイルスに関する入国者への検疫業務を視察した。その後記者団に、同日から同空港の検疫で、唾液による抗原検査を始めたことを明らかにした。唾液の抗原検査は成田空港の一部でも同日から始まり、8月には関西国際空港でも行われる予定だ。
感染防止の水際対策と経済活動との両立が目的。現在、全国の空港での検査件数は1日約4000件で、加藤氏は「9月以降、1日1万件程度が可能になるよう、検査能力を上げていきたい」と述べた。
厚労省によると、空港検疫のPCR検査は、結果が出るまで約6時間かかっていた。抗原検査は1時間程度で終わり、鼻粘液を採取する必要がないため、くしゃみによるウイルスの飛散リスクが低くなるという。
高齢者や子ども以外は、原則として唾液による抗原検査を実施。陽性や疑わしいケースが出れば、PCR検査で確定診断を行う。
JIJI Press