日本の与党である自民党は、体調不良のため退陣する安倍晋三首相の後任を決めるため、9月14日に総裁選を行う予定であると、月曜日、地元メディアが報じた。

自民党の新総裁は、同党が国会で多数派を占めるため、次の首相になる。4人の候補者がその地位を争っている。

在任期間が歴代最長となった安倍首相は、月曜日にドナルド・トランプ米大統領に、自身が退陣した後も日米同盟の強化は維持されるだろうと語ったと、日本政府の報道官が発表した。

しかし、安倍首相の後継者は、コロナウイルスのパンデミックで打撃を受けた経済の停滞から米中の緊張に至るまで、経済、外交、安全保障の困難な問題に直面することになるだろう。

メディアの世論調査によると、安倍首相の後継者争いでは、石破茂元防衛相が国民の間で最も人気がある。

しかし、声高に安倍氏を批判する石破氏が立候補を表明した場合、苦戦を強いられる可能性がある。地元メディアの報道によると、菅義偉官房長官は与党自民党内の複数の主要な派閥の支持を受けることになっているという。

週末の共同通信の世論調査によると、石破氏の支持率は約34％で、第2位の菅氏の14％の2倍以上となっている。

日本経済新聞社とテレビ東京が共同で実施した世論調査では、石破氏が28％、次いで河野太郎防衛相が15％となっている。この世論調査によると、菅氏は11％で4位だった。

この調査は、世論と自民党内部の政治との乖離（かいり）を浮き彫りにしている。
安倍首相の重要な補佐役を長年務めた菅氏は、自民党の二階俊博幹事長が率いる派閥や他の主要な派閥からの支持が予想される中で、首相の後任争いに加わることになり、有利な立場になると見られる。

菅氏は月曜日、官房長官としての定例記者会見で、自民党総裁選について聞かれた際、コメントを避けた。

石破氏は、2018年に行われた前回の自民党総裁選で安倍首相との戦いに敗れている。党内では人気がないとされている同氏は、まだ総裁選に立候補するかどうか明言していない。

立候補の意向を表明している岸田文雄自民党政調会長は、両方の世論調査で人気が最下位となった。
岸田氏は月曜日、コロナウイルスの流行による経済への打撃を乗り切るために消費税率を引き下げることに慎重な姿勢を示した。

多摩大学ルール形成戦略研究所のブラッド・グロッサーマン副所長は、菅氏は自民党内部の力学的には手堅い選択肢だが、選挙の時には理想的ではないかもしれないと述べた。衆議院議員総選挙は2021年10月下旬までに行われなければならない。

「菅氏には日本を新しい方向に進めるカリスマ性もビジョンもないようだ。ナンバー1が約束したことを実行する永遠のナンバー2のように見える」とグロッサーマン氏は言う。

安倍首相は金曜日、体調不良を理由に辞任すると発表した。潰瘍性大腸炎との長期にわたる闘病により、日本で歴代最長の在任期間となった総理大臣の職を辞することになった。

日本は国民の直接投票で首相を選出しない。日本の議会制政治制度の下では、首相は国会議員の投票により選出される。

つまり、自民党の総裁は同党が衆議院で過半数を占めているため、実質的に首相になることが保証されている。

放送局FNNによると、自民党は火曜日に会合を開き、総裁選の正式な日程を9月14日に決定する予定だという。FNNは加えて、総裁選の投票は、コロナウイルスの感染リスクを減らすために、党本部ではなく東京のホテルで実施されると伝えた。

ロイター通信