
東京:横浜スタジアムでは、来年の東京オリンピックに向けた大規模イベントでの新型コロナウイルス対策実験を行うため、今月後半に3回の野球の試合を約80%の観客を入れて開催する予定だ。
日本のプロスポーツスタジアムでは、新型コロナウイルスの蔓延を抑えるための取り組みの一環として、動員数を収容人数の50%に制限されているが、試合の大部分は問題なく開催されている。
日本の新型コロナウイルスとの戦いを率いる西村康稔経済再生担当大臣は、「実験」が成功すれば、すべてのプロスタジアムでの観客動員数の増加が許可されるだろうと記者団に語った。
オリンピックでも使用される、34,000人収容の横浜スタジアムでプレーする横浜ベイスターズは、会場の収容人数を約80%に設定し、3試合が行われることを発表した。
東京ドームでは木曜日、読売ジャイアンツが広島カープをホームに迎え、19,000人のファンが新型コロナウイルス対策を講じて試合に参加した。
最大45,000人を収容できる会場全体で、入場時に体温チェックをし、消毒剤を利用できるようにするだけでなく、感染者が出た場合に備え、すべてのファンがスタッフに連絡先の詳細を提出しなければならない。
ジャイアンツのファンは、ウイルス拡散の可能性のある大声での声援や激しい動きを少なくするため、最も人気のある応援歌を変更し、通常は客席にビールなどの飲み物を運ぶ「売り子」の姿も見られなかった。
ジャイアンツのプロモーション部門の関係者である山田正敏氏はロイター通信に対し、「観客の収容が可能になり、これまでには無かったさまざまな新型コロナウイルス対策を行った」と語った。
「大声を出さずに応援するという新しい応援スタイルを提案し、座席の消毒とアルコール除菌シートの配布も行った。」
「安心感」
山田氏は、東京2020組織委員会の関係者が対策を見学しに来たと語った。
「来年の東京オリンピックの成功のため、将来に向けて参考になることを願う」と彼は言った。
ファンは、追加の対策を講じることで安心感があり、最愛のチームを再び見守ることが出来てわくわくしていると語った。
娘と一緒に試合を観戦した松尾よしこさんは、「適切な位置にマスクを着用していない場合、警備員がすぐにその人のもとへ行き、適切に着用するようにお願いしていた」と語った。
「また、至る所にアルコール消毒キットがある。だから、安心してスタジアムに来ることができると思う。」
東京オリンピックの主催者は、オリンピック期間中に観客を会場に入れるかどうかをまだ決定しておらず、ドームでの興行における対策の影響を見極めたいとロイターに語った。
東京2020はロイター通信に対しメールで、「スポーツによって日々人々が笑顔になるのを見るのは励みになる」と伝えた。
「これは、新型コロナウイルス対策に関する専門知識を得る貴重な機会であると考えており、関係者と情報を交換している。」
大会のチケットはすでに700万枚以上販売されている。
ロイター通信